第5話【教育による変化】
ここは帝国の首都、東樹。
会議棟で会議をしていた皇帝の大志と
大志の息子で、古来渡帝国皇子、太良(たいら)と
大志の側近で、帝国の大臣の屋内一郎が
秘密警察から、北華にある赤羽教団のアジトにがさ入れし
そこに監禁され、実験体として拷問を受け
怪物とのハーフになってしまった男女6人を会議棟に連れていく
という連絡を受け、3人は悩んでいた。
しばらく考え込んでいた大志が
「申し訳ないが、、反抗するようなら生命刑、
命令に従うなら、この国のために働いてもらおう。」と言った。
「えぇ。私もそのほうがよろしいかと。」
「ふん!そんな得体の知れねぇ奴らなんか殺しちまえよ。」
「太良!彼らは未成年、それに加え、理不尽に実験体にされた被害者だ。
そんなことを言うんじゃない!」
「わかったよ、。ちっ、うるせぇな。」
会議棟前に着いた6人は車から降り
光介達に案内され、会議室に入り、大志達と対面する。
「先ほど三島くんたちから報告を受け、僕たちなりの結論は2つ。
1つ目は脅威とみなして生命刑にすること。
2つ目はこの国のために働いてもらう、というもの。」
と、6人が部屋に入り、着席したのを確認した大志は、早速本題を離し始めた。
それに続いて一郎が
「補足説明ですが生命刑とは死刑の事。
しかし、君達が私たち、というよりも皇帝であらせられる大志様の命令を聞き
従順に従うことができる、というなら、監視下の基
ですが衣食住とそれなりに穏やかな生活を保障します。」と言った。
それを聞いた6人はしばらく黙っていたが
「1つ、質問してもいいでしょうか?」と拓矢が口を開いた。
それに対し一郎が「どうぞ。」と許可を出した。
「僕達はできる事なら後者を選びたいと思っています。
しかし僕達は、はたから見たらただの化け物です。
そんな僕達をどうやって信用し、周りにはなんと説明するつもりですか?」
「いい質問ですね。、、まず、周りへの説明については
君達には1人ずつにそれぞれ秘密警察を
監視役兼サポート役として側に付けるつもりです。
次に君達を信用する手段だが、、、君達も重々理解しているとおもうが
君達は教団に利用された被害者であるのと同時に
単体でも国一つ滅ぼせるほどの力を持った脅威でもある。
そのため、誠に申し訳ないが、、、私の命令に背いた場合、、教団と同じ物質でできた壁に囲われた部屋に監禁させてもらう。死亡方法や原因が解明されるまで。」
大志の説明に自身の置かれた現状や
周りからの反応を理解した6人は後者を選んだ。
「ありがとう。後者を選んでくれて。
むやみに国民の命を奪いたくはないからね、、、。
さて!君達はこの帝国で1番強い。
場合によっては秘密警察に鍛えてもらおうと思ったが、その必要性はないので、
君達には目上の者になるという自覚と、
それ相応の教養を身に付けてほしいと思っている。
とりあえず、教育を本格的に始めるのは3日後からにしよう。
今日から3日間はゆっくり休むこととする。
後の詳しい説明は一郎に任せたから、分からないことがあったら彼に聞いてね。」
一郎に案内され、会議棟から寮に入った6人。
「今日からこの寮に暮らしてください。」
「6人、にしては大きすぎませんか?」と暗が質問し、
それに便乗して「他にも誰かいるんですか?」と榊が質問した。
「いえ、今はいませんが後々入居する予定です。
生活に必要なものや欲しいものなどは今からお配りするスマホに入っている
ネットショッピングアプリからご購入ください。」といい
1人1台スマホを渡した。
「わざわざ専用のアプリで、ですか?」と拓矢が質問すると
神妙な面持ちで話し始めた。
「これから先、君達の存在が君たちのご両親や友人、
その他の知り合いにさえ知られてはいけないんですよ。
理由は教団の人に知られたりしてしまったら君達だけでなく
君達の周りの人間にまで危害が及ぶかもしれない。
それはこちら側としては避けなければならない。
だから、買い物など、君達の素性が知られる可能性のあることは
こちらで管理させていただきます。
これは君達と、君達の大切な人を守るためです。、、、分かっていただけましたか?」
「理解したぜ!」と純が答えると
榊が「おい、分かりましただろ。」と注意した。
「お、おう、すまねぇ。」
「言葉遣いや身のふるまい方などの教養は、先ほどお話があったように3日後から始まりますのでまだできていなくても構いませんよ。
まぁ、最低限は身に付けていてほしかったですがね。
、、、それと、君達の生い立ちなど、
こちら側に雇う時に必要となる情報などを、勝手に調べても構いませんか?」
と一郎が問うと
「はい。大丈夫です。」と榊が答えた。
6人は案内された部屋に入り
まずは生活に必要な家具や電気製品、生活用品や日用品などを
1人ずつあらかじめ支給されたお金でで購入し、それぞれの生活空間を作った。
そして、ある程度落ち着いた頃
もとからエントランスに設置されていた10人ぐらいなら余裕で寛ぐことができる
空間に、エントランス内にある自販機でそれぞれ飲み物を買い、談笑していた。
そこに、教団から会議棟まで車で送ってくれた秘密警察の6人が
エントランスに入ってきた。
何事かと少し戸惑っていると一郎が
「今日から、君達の監視役兼サポート兼ボィデーガードとなる人達です。
簡単な自己紹介とこれからの大まかな説明を任せてあるので、
後は彼らの話を聞いてくださいね。」
と言い、一郎はエントランスを出て行った。
秘密警察の6人はそれぞれが担当する者の前に立ち
自己紹介とこれからの説明を離し始めた。
「これから榊君のサポートを務める三島光介です。年は20歳。よろしくね。」
「よろしくお願いします。そんなに年も変わらないし、仲良くしていこう!」
「うん!」
「これから暗ちゃんの側近を務めさせてもらう九条葉です。
年は20歳です。よろしくね。」
「よろしくお願いします。」
「一緒に頑張っていこうね!」
「はい、。」
「これから、拓矢君の監視をさせてもらいます!
真白海利です。年齢は21歳です。よろしくお願いします!」
「小三拓矢です。よろしくお願いします。あと、敬語じゃなくてもいいですよ。」
「ありがとう、!」
「これから海のボディガードを務める浜田沙月だよ!年は21。よろしくね!」
「は、はい、、。よろしくお願いします、!」
「堅苦しいからタメでいこー!」
「う、うん。」
「これから雷花君のボディガードを務める広野七裏だよ!
年は22歳!仲良くやっていこう!」
「うん!よろしくねー!」
「俺が必ず君の仮面を外してみせるよ!」
「!、、、がんばれー。」
「これから純の監視を務める行野輝気、22!よろしくな!」
「おう!よろしく頼むぜ!」
「性格も似てるし仲良くやっていこうぜー!」
「あぁ!」
それぞれが一通りの自己紹介を済ませると
光介が
「君達のこれからについてだけど、まずはさっき言われた通り
明日から3日間ゆっくり休養してもらって
3日後から始まる教育に備えて体力を温存していてほしい。
で、3日後から始まる教育についてだけど、
まず、君達に身に付けてほしいことは
基本的な戦闘方法と人の殺し方
この国の最高幹部に求められるマナーや礼儀などの教養
あと、メンタルカウンセリングと、一応内科検診も受けてほしい。
それら全てが合格だと判断されたら、
君達には国からの正式な任務を言い渡される。
任務の内容は大志様しか知らないからいま答えることはできないけど、
何か質問とかあるかな?」と言い、6人に投げかけた。
すると純が「基本的な戦闘方法ってなんだよ?」と問い
輝気が
「すでにお前たちはこの国、いや、へたすれば世界一強い存在かもしれねぇが、
その力の事があまりわかってない以上、下手に使いすぎるのもよくねぇ。
そこで力をなるべく使わなくてもいいようにそれぞれにあった“人間の”戦い方
を覚えろってことだよ。」と答えた。
「なるほどなー。」
「内科検診というのは、僕達の身体を調べるためですか?」
と拓矢が少し嫌味ったらしく言うと
海利が
「それももちろんあるけど、
一番は君達の身体が今どうなっているのか調べて、
悪いところがないか見るためだよ。でも、強制的に検査はしたくないから
嫌っだり痛かったり、苦しかったりしたらすぐ言ってね。」と答えた。
「他に質問とかない?まぁ、疑問とか不安な事とか出てきたらその都度
担当の秘密警察に相談してね。」と葉が言い
話がひと段落し、光介達6人と榊達6人は解散した。
3日後、
まず6人は血液検査やレントゲン、心電図などの簡単な検査を済ませ
次にメンタルカウンセリングを受けた。
その結果
6人は誘拐される前の家庭環境と、誘拐された理由
誘拐後に行われた拷問により、心に深い傷を抱えていた。
そのため1日2時間のカウンセリングを受けて様子を見ることになった。
次に
国の幹部になるために必要な知識と教養を1ヶ月で身に付けることになり
基本的な戦い方も1ヶ月以内で
それぞれ担当の秘密警察に特訓してもらうことになった。
榊の場合
「榊君は、確か、両親が原因で誘拐されたんだよね?」
「はい、」
「何でもいいから、とりあえず何か話してくれないかな?」
「俺、親の事とか、教団の事とか割かとどうでもいい、というか、、
そりゃ憎いし、殺してやりたいけど、
それよりも暗や拓矢、海に雷花、純の事が大切で、
大切すぎて失うのが怖いんです。」
「なるほどね。
君は、色んな経験をして、同年代の子たちよりは考え方が大人だと思うから
大人として言わせてもらうけど
大切なものほど失った時の事を考えるとつらいと思う。
でも、大切なものを守りたいなら自分自身が強くならなければならない。
、、、でも、1人じゃ限界がある。
時には人に頼りながら自分なりの強さを見つけていこう。
私たちも協力するからね。」
「はい。ありがとう、ございます。」
「今日は、初めの授業なので、これから君達が学ぶ内容を簡単に説明していきます。
君達には、大きく分けて5つのことを学んでもらいます。
まず、1つ目は古来渡帝国の歴史について
2つ目はこの帝国と周囲の各国との関係性について
3つ目は古来渡帝国の政治や経済について
4つ目は古来渡帝国の政党、
といっても、この国は政党を作ることを禁止しているので
詳しく言えば、いま帝国は皇帝であらせられる大志様に従う者と
そのご子息で、この国の皇子である太良様を支持する者について、ですね。
そして最後は、君達もよく知る赤羽教団についてです。
主にこの5つについて教えていく予定なのでそのつもりでお願いします。」
と、6人に学的知識を教える教師が言った。それに対し6人は頷いた。
「これから君達はこの国の鏡になるわけだから、
必要な教養を身に付けてもらいます!この授業では5つのことを教えまーす!
まず1つ目、基本的な食事マナー
2つ目、パーティーなどに出席した時の食事マナー
3つ目、来客への対応の仕方
4つ目、目上の者に対する言葉遣い
5つ目、基本的な言葉遣い
この5つを覚えてもらいます!OK?」
と説明し、理解したかを問うと6人共「はい。」と返事した。
「この時間はそれぞれ担当の者が君達にあった
能力を使わない戦い方を教えていくね。」と光介が代表して説明した。
「まずは、自分に合った武器を見つけようか!」
「うん。」
「心配しなくても、僕がサポートするから安心してね!」と言い
あらかじめ用意されていた武器を片っ端から試し
結果榊は銃が合っていることが分かった。
「命中率すごいね!悔しいけど僕以上だね。」
「どうもー。」というと光介が「ふっ。」と笑った。
「何?」
「いや、榊君と知り合ってもうすぐ1週間経つけど、
だいぶ心開いてくれたんだなーと思って。」
「まぁな。、、、光介は、命の恩人だし、。」
「!、今、名前、やっと呼んでくれたね!」
「そんな喜ぶことかー?、、まぁ、これからもよろしくな。」
「うん。よろしくね!」
暗の場合
「暗ちゃんは、早くにご両親を亡くして、
その後は養護施設で暮らしていたんだよね。」
「はい。」
「施設職員が君を教団に売った、って聞いてるけど、これは、、
どういうことかな?」
「私には、心臓の持病があって、両親の葬式の時
役所の人が沢山の施設に掛け合ってくれたけど、どの施設も受け入れてくれなくて、唯一受け入れてくれた施設だったんだけど
その施設のルームメイトとか、職員の人達に
いじめ、、というか、、虐待、を受けていて
職員の人達は私を邪魔だと思ってて
一回、私の自殺未遂でもともと持病で通っていた病院の精神科で
半年ぐらい入院していて
私が入院している間に教団の人に声をかけられたらしくて
退院して、施設に戻った瞬間気絶させられて、そのまま誘拐されました。」
「なるほどね、。どんな虐待を受けていたか、詳しいく聞いてもいいかな?
もちろん、無理に話さなくても大丈夫だからね。」
「はい、、、。普通に、殴られたり蹴られたりなどの暴力とか、
腐っているご飯しか食べさせてもらえなかったり
時には、部屋に閉じ込められた時もありました。
最高で4日間ぐらい、、正直、餓死しかけてて正確な日数は覚えてませんけど。」
「なるほど、、
今の君の心はちょっとしたことでも爆発してしまうほど安定感がなく
危ない状態だ。でもそれは医者の僕達にも治すことはできない。
治すには、時間と、君自身が、自分の現状を理解し、受け入れなければならない。
どれだけ時間がかかってもいいから
まずは、自分のこれからの目標とか、自身の好きなもの、嫌いなもの、
得意な事、苦手な事、とか、何でもいいから、“自分”について考えてみて。」
「はい。」
「今日の授業は古来渡帝国の歴史についてです。」
と、教師が言うと、6人は渡された資料に目を向けた。
「まず、古来渡帝国はいまから約1000年前に、
皇帝である大志様のご先祖様がこの土地を開拓し作られたのが始まりです。
そして、この国は、世界の中で、犯罪件数や事故、災害などが
1番少ない国として有名です。」と淡々と話し始めた。
「今日は、基本的な食事マナーをマスターしてもらうよー!」と言い
6人を案内したテーブルに座らせ、授業を始めた。
「暗ちゃんは食事マナーがなっているわねー。
親御さんたちは熱心な人たちなんですねー。」
「いいえ、両親ではなく、施設の職員の人達に厳しくしつけられました。」
「そうなのね、、なら、そこだけは感謝してあげましょう!」
と施設職員を少し小ばかにした笑みを浮かべながらそう言った。
それに対し暗は少し笑い「そうですね、!」と言った。
「この時間はなるべく能力を使わないで戦う技術を身に付けてもらいたいんだけど、まずは自分に合った武器を見つけてみようか。」
と言い、あらゆる武器を使い
少しずつ訓練をした結果、暗はナイフなどの刃物が合っていることが分かった。
「刃物が一番扱うの上手だね!今後は刃物を中心に訓練していこうか!」
「はい、、よろしくお願いします、、葉さん、。」
「!よろしくね、!」
拓矢の場合
「君は、私よりも賢くなってしまったんだね。」
「嫉妬、ですか?」
「いやいや!違うよ。賢い、というのは一般的には良い事なのかもしれないが、
ここまで賢くなってしまうと色んな事がわかる。
つまり、知る必要のない事や、
知らないままでいた方が幸せな事なども知っているから
君はこれまでもそうだけど、これからもたくさんの苦労を強いられるだろう。
それが、可哀想で、、。あと、ついつい嫌味を言ってしまう性格も直していこうね。」と笑顔で言ってきたため、拓矢は戸惑ったが
無表情で「わかりました。」と答えた。
「今日は基礎学習をしていきましょうか。」
「なら、僕は自主学習してもいいですか?
、、と言っても今更自主的に学習することなんてないですけど。」
「おお、はっきり言うねー。」と拓矢の屁理屈に対し
茶化すように笑いながら言う榊。
「受けたくないなら帰れば。」と、冷たくあしらう暗。
「そんなこと言ってやるなよー。」
「静かに!、、、確かに拓矢さんはもう学ぶ必要はないですが
集団行動をしなければならない時もあるんです。
まさに今がそうです。ですので、今日も授業に参加していただきます。」
「、、、わかりました。」と拓矢は渋々授業を受けた。
「今日はー、メイクについて学んでいくわよ。」と
一人一人に合うメイクを学んだ。
海利との授業では、自身に合った武器や戦い方を学んでいくことになった。
「拓矢君に合う武器はなんだろ?」
「自分的には、、槍が一番扱いやすいですけどね。」
「なら、今後は槍を中心に特訓していこうか!」
「はい。」
海の場合
「君は、両親に虐待を、受けていたのかな?」と精神科医が尋ねると
「いいえ、僕は、虐待を受けていないけど、両親は僕に無関心でした、。」
「そっか、、。それは、虐待よりひどいね、。」
「いいえ、!そんなことは言っちゃだねです、!
本当に虐待を受けている人に失礼、だと、僕は思います、。」
「、、、。君は、優しいね、。
その優しさで自分の首を絞めない生き方を先生と一緒に学んでいこうか。」
「はい、、、。」
「今日はサイバー捜査員が学ぶ基礎的知識を教えますね。」
海はサイバー関連の授業の時には、とても楽しそうに授業を受ける。
「今日は変装について学んでいきましょ!」
「変装、ですか、?」と疑問に思った海が質問すると
「あなたたちは何でもそつなくこなす精鋭部隊になるのよー!
変装くらい簡単にできなきゃ、ね!」
「な、なるほど、。」講師の明るさに圧倒され、懸命に変装術を学んだ。
沙月との訓練では海に一番合っていた、ドローンを使った戦闘方法を学んでいた。
雷花の場合
「君はご両親を恨んでいるかい?」と聞かれ雷花は少し戸惑い
「何の感情も無いよ。僕はママとパパに愛されていなかった。
ただそれだけでしょ?」と笑って答えると医師は
「んー、ぼくは君が置かれた状況ではなく君自身の気持ち、
を聞いてるんだけどなー。」
「僕自身の、気持ち、?」と首を傾げると
「そう。君は結果的にご両親に愛されていなく、教団に売られた、
と供述してるけど、ただの一度も君自身の感情が記されていないんだよ。
だからわたしは君の気持ちが気になってしまってね。」
「何で?」と聞くと
苦笑いしながら
「職業柄ね。カルテに書かれていないことを聞くのが精神科医だからね。」
と答えた。
「ふーん。、、、僕はね、やっぱりそうか、って、、。
薄々気づいてたんだよ。自分は愛されていないんじゃないかって。
それが確認できてよかったよ、、、。」と泣きながら話す雷花。
「そっか。無理やり聞き出したみたいになってしまったけど、
そうでもしないと答えてくれなさそうだったから。
これからは素直に気持ちを話す練習、していこっか。」
「うん、。」
「今日の授業はこの国の政治や経済について学んでいきましょう!」「はぁーい。」
「今日からは様々な場面に合った言葉遣いを学んでいくわよー!!」「はぁーい!」
純の場合
「君は後輩に裏切られ教団に連れていかれた、。
ちなみに君のご両親は、どんな人だったのかな?」
「あんな奴ら親じゃねーよ。浮気相手と遊び歩いて酒にギャンブル、借金三昧。
ろくな奴らじゃねぇよ」と嫌々話した純に
医師は「確かに、それはひどい親だね。今どうしてるとか気にはならない?」
と言い、質問すると
「なんねぇよ。生きてようが死んでようがどうでもいい。」と答えた。
「そっか!」
「今日は赤羽教団について学んでいきます。」
「やっとだね。」と榊が言うとみんなの表情が堅くなった。
しかし、教師が
「あの、この状況で言いにくいんですが、
教団についてはあまりよくわかっていない、というのが事実でして、。」と言い、
驚いた皆は「えっ!」と信じられないものを目にしたような顔で言った。
続けて教師は
「隠れてひっそりと活動しているため詳しいことは分からないんです。
しかし、皆さんを助け出した際に持ち出したUSBのパスワードを解明し
中を見ることができれば教団解明に一歩近づくと思います。
ので、現時点で教団に一番詳しいのは皆さんだと思います。」と言った。
すると海が
「あの、僕、その、パスワード、分かるかも、しれません、。」
と恐る恐る言った。
教師は驚きと喜びの表情で「ほんとうですか?!」と聞いた。
「はい、!」
「確かに、。海は教団にいた時教団内のシステム管理をさせられていたから
知っていると思いますよ。」と榊が詳しい事情を話し
早速海はパスワードを教え教師はそれを大志の側近である一郎に報告した。
「純は素手での戦いが一番性に合ってるな!元々喧嘩してたのもあるだろうが
狼男の能力が無意識的に発動されてんだろうな。力が人間の域を超えてるぜ!」
「この力受け入れると少量だったら無意識に使ってもしんどくねぇんだ!」
「いいぞ!その調子だ!!」
話は少し戻り、結果、パスワードは合っていてUSBの中身を見ることに成功した。
そこには北華以外のアジトの場所や赤羽の最終目的など、
大志が知りたかったことが全て記されていた。
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