7句目 悪役令嬢 少女期・学園初等科【秋】
君が髪 宿す陽いまは
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【悪役令嬢ガーネット・スフォルセフ(16歳)解説】
殿下の危惧は正解でしたわ。あのリリベル男爵令嬢を、見た目のままだと侮ってはいけませんわね。この数か月で、最初彼女に感じた違和感がどんどん強くなってきましたわ。わたしの友人たちも、彼女に対する不信感を強めていますもの。
交友関係を限定して、マナー違反を忠告する者には味方につけた者をさし向けて自我を通す傲慢さ。それを味方と決めた者には見せない狡猾さ。
だから殿下にご報告を……と思いましたのに。
殿下? 「くれぐれも頼む」のあのお言葉は、共に不穏な企みを匂わせる異端な彼女、リリベル・ミレット男爵令嬢を有力貴族から遠ざけなければならぬと云うことではなかったのですか?
わたしは資質を試されているのでしょうか?
貴方の陽だまりのような暖かな黄金の髪が、異変の前兆をしめす稲光のように恐ろしげに見えるのは気のせいでしょうか。
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