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パパはバイオリンを綺麗な音だと言少年に伝えたけど、少年はみんなの喜ぶ声が綺麗な音なんだと思ったという話のつもりでした。
虫が逃げずに酷い音でも聞いたというのはファーブルの伝記に、虫は自分の鳴き声を煩く思わないのかと思い大砲の音を聞かせたけれど気にせず鳴き続けたという逸話があったと記憶していたからです。
そういう特性があるのなら池の蛙でも、家のヤモリでも良かったのです。だって綺麗な音が出るのなら少年ぐらいの年齢なら誰かに自慢したくなるでしょ？
虫の鳴き声はキリギリスを表現したつもりです。アリとキリギリスという童話の挿絵のキリギリスがバイオリンを弾いていたので、少年のヴァイオリンの先生のような立ち回りも兼ねさせました。