「明智先生、大変です!」
ぼくは一冊の本を抱えて、先生の書斎へ駆け込みました。
「どうしたんだい、小林君。そんなに慌てて」
「今度の事件は、人が消えたとか、宝石が盗まれたとか、そんな話じゃないんです!」
ぼくは先生の机に本を差し出しました。
『マイグレーション 〜現実世界に入れ替わり現象を設定してみた〜』
先生は表紙を眺めると、小さく微笑まれました。
「なるほど。“入れ替わり”を一つの事件ではなく、世界のルールそのものにしてしまったわけだね」
入れ替わりのお話はこれまでにもたくさんありました。でも、この作品は「もし現実の世界で、それが当たり前に起こるようになったら?」というところから考えているんです。
だから読んでいるうちに、「もしぼくが明日の朝、別の誰かになっていたら?」なんて、つい想像してしまいました。
ただ不思議な出来事を描くだけではありません。
その現象によって、人はどう生きるのか。社会はどう変わるのか。そして、「自分とは何か」という、とても大きな謎まで考えさせてくれます。
明智先生は本を閉じながら、静かにおっしゃいました。
「小林君、本当に恐ろしい謎というものは、密室や暗号の中だけにあるわけではない。私たちが『当たり前』だと思っている世界が、指導者が変わったり、法律がほんの少し書き換えられたときにも生まれるものなんだよ」
ぼくは思わず息をのみました。
怪人二十面相のような怪盗を追いかける事件も胸が躍りますが、この作品には、それとは違う種類の謎があります。
世界そのものを相手に推理をしているような、不思議な興奮です。
まだ序盤ですが、この世界の秘密がどこまで広がっていくのか。
ぼくも明智先生と一緒に、その謎を最後まで見届けたくなりました。
※自作品の主人公にレビューしてもらいました。
気の言 様の『マイグレーション』は、、“現実世界で入れ替わり現象が本当に起きたら――?”という、ありそうでなかった切り口がとても新鮮でした。もし自分や家族、友達の中身が知らないうちに入れ替わっていたら……?と想像するだけで背筋がぞくっとします。
主人公・八雲の等身大な葛藤や、ただの青春ストーリーでは終わらない社会の闇、国家と個人のぶつかり合いなど、毎回ドキドキさせられました。普通の日常と異能の非日常、そのどちらにも「大切なもの」がちゃんとあることを、この物語はリアルに描いています。
政府の裏側や特殊な組織、仲間たちの葛藤が絡む展開もスリリングだし、一人ひとりのキャラの悩みや弱さもとても人間的。日常を守るために戦う少年少女の姿が、きっと今を生きる普通の高校生や社会人にも刺さるはず。
ミステリーやサスペンス、そして人間ドラマが好きな人に特におすすめです。読後には、きっと自分の“当たり前の日常”を大切にしたくなる作品です。
置かれている順にPhase2から読み始めてPhase2が終わったところです。どうやら次のPhase1では作品ジャンルすら変わる様子。
冒頭からPhase2はとある事件に主人公が司法側から関わっていくプロローグ部分になるのですが、これが好きな人には本当にぶっ刺さると思います。
謎の多い状況で引っ張られ続けますので、そういうのが大丈夫な人向けではあるかも知れません。自分はこう言うの大好き。
個人的にはミステリーと言うよりはSFかなとは思いますが、SF者はなんでもすぐSF認定してしまうところありますからね。
最初にあらすじを見たときにどこから読んだら良いのか混乱するかも知れませんが、個人的には投稿順にPhase2から読み始めていいと思います。もしも合わないなと思っても、飛ばしてPhase1に行くという手がある!
タイトルからして、てっきりハードボイルドなSF警察モノかと思ったら……まさかの学園青春劇に突入!?
このギャップ、完全に意表を突かれました(笑)!
そして、物静かで目立たない優太さんがまさかの“ネット界の人気作家”という裏設定持ち!
彼が主人公なのか? それともクラス全体が主役の群像劇なのか? 続きを読むのが楽しみです!
物語冒頭に挟まれた謎の“観測者たち”の会話と、突如始まるリアルな教室の描写。
非現実と現実、システムと青春、両方のベクトルが絡み合っていく構造にワクワクが止まりません。
しかもキャラの掛け合いが自然でテンポも良く、笑いどころもたっぷり。
この先、「再始動」がどう展開していくのか、本当に楽しみにしています!
素敵な作品、ありがとうございました!