第20話 返事をする代わりに
「私も早く脱がせて頂戴!」
ババ抜きで一抜けした西河さんが、東山君を大胆にも脱がせた後に彼に脱がせてもらっている途中でショーツに手を掛けた所で、叫んだ。
「あ〜、もうっ、キスが先でしょ!」
見ている私の方が恥ずかしくなってくる。
彼は震える手で西河さんを抱き寄せて、彼女と唇を重ねた。
……………………………うっ、羨ましいっ!
……………………………あれ?私、何してるんだろうか?
私も、東山君に、勝ったんだよね?
勝てたら、何でも言う事を聞いてくれる約束だったけど。
あれ?『何でも言う事を聞く』?
私、何を聞いてもらえば良いのかな?
眼の前では、東山君と西河さんが、キスをしながらお互いの身体を弄り合っていて。
私は思わず姿勢を正して、布団の上で正座して二人を見詰めていた。
気が付くと、東山君が枕元のコンドームに手を伸ばして手に取り封を切ろうとしていて。
「ねえ、東山?私は使わなくて良いわよ?」
「………………………………………えっ?」
思わず東山君の股間に目をやってしまう。
使わないということは、彼のアレが、そのままアレするって事よね!
「私、今日は、大丈夫な日だから。」
※※※※※※※※※※
「じゃぁ、最後にもう一度、キスしてくれるかな?軽く行こうよ、軽くね。法川さんも待ってるんだからね!」
………………………………………えっ?私は待ってたのかな?
二人が抱き合ってる間、私は動けなかった。
このまま此処にとどまれば、二人にそう思われる事は当然で。
身体を離した二人から、目が離せない。
無意識にそれぞれの股間に、見入ってしまう。
立ち上がった西河さんのアソコからは、流れ落ちる白濁液が太腿を伝っている。
「じゃぁ、私はシャワー浴びてくるね。法川さんはどうする?」
「………………………えっ、どう、する?」
「もしかして、初めてなのかな?私に遠慮は要らないからね。遠慮してたら私が東山を貰っちゃうからね!」
………………………………………取られたくないと、本気で、思ってしまった。
東山君とは、今日初めて会ったのに。
正座していた私の隣に、東山君が同じ様に正座してきた。
「約束通りに何でも言う事を聞くけど、無理しなくていいからな?」
「ぁ…………………………………………」
返事をする代わりに、伸ばされた東山君の手を取って握りしめた。
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