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鈍言

鈍言

小狸

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★★★
★22
8人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 脳幹 まこと
    451件の
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    ★★★ Excellent!!!

    鈍色の重石がのしかかる。


     私が中学二年生の頃に、担任の先生から贈られた衝撃的な言葉。
     その言葉は今もなお、私の心の底に重くのしかかる……

    ・

     エッセイとも物語とも言い難い、告白文のような作品でした。

     物書きには広く明るい方向へ進む人と、狭く暗い方向へ進む人がいて、おそらく「私」は後者なのだろうとも思われました。
     だからこそ、いつまでも鈍色の言葉を忘れられず、むしろ大切に秘めておこうとすらする。

     どちらが正しいというわけでもありません。
     文学作品と呼ばれるものは「人物の心情」に注目することから、「舞姫」や「こころ」「羅生門」など、明るい終わり方をしない作品も少なくない。
     人生は多かれ少なかれ「不幸」があり、人にも多かれ少なかれ醜い側面があるわけですから……

     誰に向けたかすら分からない告白。
     共感となるか、関心となるかは読む人次第です。

    • 2023年11月10日 11:20