第16話:ピカソ朦朧VS大蛇麻呂のライブ配信対終結

前半戦は大蛇麻呂とピカソ朦朧(もうろう)の2人が対決をしていたが、後半戦にて大蛇麻呂のモデレーター薬師カブトムシが参戦。

大蛇麻呂と同じく禁術『黄泉転生』を使うことができ、蘇らせたのは3人。

それぞれ①炎柱の炎獄さん②火拳のエース③黄泉転生考案者の二代目卑劣様の3名である


ピカソ:さっきの2人も良く分からなかったけど、今回の3人はもっと分からないな


なんと蘇った3人のうち、2人が試合中にも関わらず食事を取り始めた


炎獄:美味い!美味い!!


エース:・・・


炎獄さんは突如大量の弁当を食べ始め、全てに対して美味い!!と言い始める

エースも食事を始めたがすぐに睡魔に襲われたのか、そのまま飯に顔面を埋めてしまい、動かなくなった


卑劣様:全くこやつらは何をやっておるのか


大蛇麻呂:2人とも食い意地は死んでも治らなかったみたいね


薬師カブトムシ:まあすぐに戦闘モードに入りますよ


ピカソ:さてどうしたものか


ピカソが携帯電話を取り出し、誰かにメールを打ち始めた


「ボクは普通(ノーマル)、異種間戦闘(アニマルプレイ)にも集団戦闘(パーティプレイ)にも興奮しない・・・いや出来ない。

1人の人間と壊し(愛し)合いたい人間なのだ・・・というわけで助けてくれ」


「・・・OK」


何者かからメールの返事がOKと届いた

その者が言う


「まあ団長よりもちょっとだけ付き合い長いしね、でも有料」


ピカソがトランプを炎獄と火拳のエースに向かって投げる。

が、炎獄はそれを避わし、エースはトランプを食らうもそのまま燃やした。


炎獄:何故食事中の者から狙うのか理解できない。初対面だが、俺は既に君のことが嫌いだ


ピカソ:戦闘中に食事しだす方もどうかと思うけどね、もしかして君達もさっき蘇った人達みたいに大したことなかったから死んだのかな?


エース:取り消せよ、今の言葉


炎獄とエースがブチギレ、両者共に身体に炎が包まれ始める


炎獄:老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ。


ピカソ:悪いけど僕壊れたおもちゃには興味が無いんだ。君死んでいるよ。目が


炎獄:君と俺とでは価値基準が違う


ピカソ:ファンシーガム発動


さっき避けたはずのトランプが炎獄の背後から襲う

それをさらに避ける炎獄だが、今度はピカソが正面からもトランプを投げ、炎獄との距離を取る


炎獄:このまま距離を取って戦われると、首を斬るのは厄介だ。ならば近づくまで!!


ピカソ:こいつ早い!!


炎の呼吸弐の型:昇り龍


ピカソ:ちっ、フェイント


エース:火達魔(ヒダルマ)


ピカソ:この炎がやばい


ぎりぎり避けるが、次々と炎獄とエースが仕掛ける


エース:火拳!!


エースはご存知生前に悪魔の能力を授かっている

つまりエースの悪魔の能力はライブ配信上というより、現実世界にその力を影響する

かつてエースとライブ配信対決をした相手の民家をスマホ越しに炎で燃やし尽くしたとされ、その数は30件に及ぶ

警察(海軍)に自宅訪問され、その場で現行犯逮捕。後に死刑となった身である。


ピカソ:団長の予言が無けりゃ危なかったかもね


ピカソは事前にエースの炎対策のためシャワーを浴びていた、故に多少の炎が現実世界で出ようと水でかき消してくれる


ピカソ:この2人は互いに炎を使うから、お互い知らない者同士であってもお構いなしで攻めてくるのか。色々と厄介だ

    トランプが効かないなら、ガムで動きを封じてみるのはどうか?


炎獄:ん?


エース:なんだ?


炎獄とエースの足が動かなくなった。二人の靴底にガムがついていた


エース:こいついつの間に


ピカソ:君たちの攻撃を避けながらガムを落としていったのさ


先程の戦闘で使用した四刀流のナイフが地面に落ちていたが、ピカソのファンシーガムはまだ継続したままであった。

その刀4本をそれぞれ2本ずつ飛ばし、炎獄とエース2人にガムをぐるぐる巻きにし、拘束した。


炎獄:中々器用な男だ。君はもしかすると上弦の鬼に匹敵するかもな


エース:海楼石でもないのに、こんなことで俺の悪魔の能力が防げるとでも思ってんのか?


ピカソ:さあどうする?


卑劣様:2人とも苦戦しとるなら手を貸してやらんでもないぞ?


炎獄:こんなもん自分で外してみせるわ!!待機命令!!


エース:取り消せよ、今の言葉(2回目)


卑劣様:えぇ・・・


炎獄:炎の呼吸五の型:炎虎


エース:火柱


2人とも炎で強引にピカソのファンシーガムを焼き切った


炎獄:ぬおおおお


エース:うおおおお


ピカソ:マスベも全然嫌いじゃないし♪


なんと2人の炎攻撃がピカソではなく、大蛇麻呂と薬師カブトムシに向けて放たれた


大蛇麻呂:カブトムシ、これはどういうこと?


薬師カブトムシ:まさかうちはイタチ以外にもこの黄泉転生を外せる奴がいたのか!?


卑劣様:ふんっ


大蛇麻呂と薬師カブトムシの間に入った卑劣様が口から水を吐き出し、水柱を立てて炎獄とエースの炎攻撃を水でかき消した


司会者:水の無い所でこのレベルの水遁を発動できるなんて!信じられん!!


大蛇麻呂:さすがは先代と言ったところですね


???:俺の依頼人は?


突如髪の長い男性がピカソのコラボ配信に参加してきた

伝説の殺し屋で有名なイルキが突如参戦してきた


ピカソ:君のお陰で無事だったよ


イルキ:あーよかった、約束の口座に入金よろしく!


ピカソ:ところでイルキ、君の弟を僕が殺すのはありかい?


イルキ:お前を殺すよ?ここで、今


ピカソ:冗談だよ~、殺気漏れてるけど大丈夫?


イルキ:もしかしてはめた?


司会者:なんと突如コラボ配信に現れたイルキですが、ピカソと仲がいいのか悪いのか!ていうかなんだ今のやり取りは~分からん!!


薬師カブトムシ:取り込み中失礼。僕の黄泉転生で操っているそこの2人を操作してるのは君かい?


イルキ:うんそうだよ、この針で指すと死ぬまで行動するんだよね。あ、ていうかこの2人もう死んでいるのか


炎獄がイルキに操作されながら、薬師カブトムシを襲い掛かる

次いでエースもメラメラの能力を使い、薬師カブトムシを襲う

それらを華麗なるステップで避けていく薬師カブトムシは、まるでバスケのドリブルを行うかのような光景であった


薬師カブトムシ:ヒャハハハ


イルキ:いくよピカソ


ピカソ:OK


イルキは大量の針を、ピカソは大量のトランプを大蛇麻呂目掛けて投げつけた


大蛇麻呂:さて、卑劣様。先ほどは私を炎から水で守ってくださいましたが、次はどうやって守ってくださるのかしら?


卑劣様:この程度の攻撃、ワシからしたら朝飯前よ


卑劣様の得意忍術は水遁だけではなく、瞬身の術も得意とする。それが今回お披露目されたのであった

その頃、とある戦場にて次のようなやりとりが行われていた


日向ネギ:いきますよ、日向は木の葉にて・・・最強


ネギの父親:・・・


日向ネギ:さあオヒナ様も一緒に!日向は木の葉にて


日向オヒナ:最強!!


ネギの父親:ダメダ!!声が小さい!!やり直し


3人:日向は木の葉にて最強!!ドンッ


突如、日向ネギの姿が消えた


日向オヒナ:え?兄さんは何処へ?


ネギの父親:まさか!!何者かに口寄せされたのか!?


大蛇麻呂VSピカソ朦朧の戦場へ話は戻る

無数のイルキの針と、ピカソのトランプ攻撃が大蛇麻呂を襲うが、ここで卑劣様が動いた


卑劣様:卑遁・囮寄せの術


なんと先ほどまで別戦場で家族と掛け声をしていた日向ネギが卑劣様の手元に現れ、口寄せされた

すると、その日向ネギの身体を盾にし、イルキとピカソの無数の攻撃を防いだ


卑劣様:日向は囮にて最適!!


日向ネギ:日向は・・・木の葉にて・・・俺の目の色が黒いうちは・・・


ネギはそのまま息を引き取ってしまった


卑劣様:俺の目の色が黒いうちじゃと?お前の白眼は、黒いのか?


大蛇麻呂:皮肉言わないでくださいよ、さすがまあ、通り名の通りやること卑劣ですね・・・


あの大蛇麻呂がドン引きするぐらいであった


司会者:なんなんだこのライブ配信対決は!?どこから出てきたんだあの人物は!?


仮面の男:ライブ配信というのはいつどんなリスナーが参戦してくるかが分からんし、誰がギフトを投げるかもわからん

     彼はこの戦いで多くの金を失い、そして命を失った。犠牲になったのだよ。犠牲にな


大罪司教怠惰担当:本気で振舞うのであれば、他者の目など意識してはいけない


謎の仮面の男と、緑色の髪のおかっぱ頭の人相の悪い謎の長身男が突如解説し始めた


司会者:ところであんた達、誰?


そうこうやり取りをしている間に薬師カブトムシは仙術モードを使い、炎獄とエースの動きを封じていた

蛇は体温感知と舌で匂いを口内に送り嗅覚感知もするとのことだ、それはまるで蛇博士のようであった


薬師カブトムシ:勘違いしないでね、僕は蛇博士じゃないよ?


卑劣様:そろそろこのライブ配信も終了させてよいか?


大蛇麻呂:構いませんが、一体何をする気で?


卑劣様:黄泉転生の術はワシが作った、それに合った戦術もな!己の身体でやるのは初めてだが、こうやるのだ


卑劣様は自身の心臓を貫くかの如く左腕で自分を刺した

次の瞬間、大量の起爆札が姿を現した

互乗起爆札であった


卑劣様:札が札を口寄せし続け、爆破を繰り返す。連続一点集中爆破だ


薬師カブトムシ:大蛇麻呂様!!マンタを!!


大蛇麻呂:急ぎなさい!!


薬師カブトムシが大蛇麻呂の右腕に自身の血を塗り、大きな蛇を口寄せした

そして、そのでかい蛇の口の中に二人は身を隠した


大爆発直前、炎獄の母親と思わしき霊が、炎獄の前に姿を見せた


炎獄:母上、俺はちゃんとやれただろうか。やるべきこと果たすべきことを全うできましたか?


炎獄の母:立派にできましたよ


炎獄:(無言のまま、笑顔になる)


エースは涙を流しながら、こう最後に応えた


エース:俺をもう一度蘇らせてくれて、愛してくれてありがとう


皆、最後の瞬間というものを感慨深く、走馬灯が頭を過ぎるものであった


イルキ:ナニカ!!俺を屋敷まで飛ばせ


ナニカ:アイッ


イルキはナニカの力によって、強制的にコラボ配信から脱出した


ピカソ:おや?僕死ぬのかな?どうせ死ぬなら試してみるか・・・♡


卑劣様:アナタを殺すために用意したこの6000億枚の起爆札は10分間起爆し続ける


そう言い放った瞬間、互乗起爆札が壮絶に爆発し始めた

ライブ会場は粉々に砕け散ってしまった


こうなってはもはや投げ銭もフォロワーもクソも無い

生き残ったほうが勝者となった


数十分後のことであった

とある広場にて、逆口寄せが行われた


薬師カブトムシ:危ないところでしたね


大蛇麻呂:ギリギリ爆風を食らって、マンタはもう助から無さそうね


マンタ:この・・・オレさまを・・・


口寄せされたマンタは爆風によって命を落としてしまった


その頃ピカソは・・・


旅団メンバー:思ったより損傷してないんだね


ピカソの死亡が確認された、と思われたがピカソは死ぬ直前に死後の祈能力に賭けた

死んだあと、自身の心臓を愛撫するようにしたところ、なんと復活した


そして最後にこう述べた


ピカソ:まあ、この勝負、生き返ったボクの勝ちってとこかな♦次戦う相手は選ぶよ♡余裕で倒せるレベルのね


まさかの不戦勝により次に求めるは確実な勝利

このライブ配信対決の勝者:ピカソ朦朧、大蛇麻呂の両者で完結した

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リアルティ少女 応対も時は金成 @outaimotokihakanenari

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