• マイページ
  • 小説を探す
  • ネクスト
  • 書籍化作品
KADOKAWA Group
  • ログイン
  • 新規登録(無料)
人魚の生首

人魚の生首

たんころぶ

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★6
2人が評価しました
本文あり
日付が新しい順

本文ありのおすすめレビュー

  • 宮田秩早
    262件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    自分らしさってなんだろう?

    物語は生首を持ち歩く主人公が、防波堤に座っている描写から始まる。
    生首は自身が人魚であったことを告白する……

    魚の姿を失った人魚は、人魚と言えるのだろうか?
    生首はどうやらそれによるアイデンティティーの危機には陥っていないようだ。
    自分にできなくなったことを主人公に託し、人生を楽しもうとしているようにみえる。

    そもそも、主人公はなぜ生首を運んでいるのだろう?
    『個性を奪われた生首を運ぶ』、これ自体、なにかの暗喩なのだろうか?
    短い掌編ながらそのほのかな幻想小説風味も相まって、さまざまな解釈を誘う作品

    • 2023年12月4日 22:06