前夜祭〜ディナー〜

『異能』ローズのパフォーマンスが終わったから、次はディナー!『海月宮』くらげみや『楽園』ユートピアの中で最も南に位置している地域。ということは、『桜宮』さくらみやでは食べられない美味しいものがたくさん食べられる!どんなものが食べられるかな。


莉蘭りら、はしゃぎすぎ。もう少しお淑やかに、ね?」


「すみれは厳しいよぉ。だってせっかくの特産物たくさんのディナーだよ?そんなの楽しみに決まってるじゃん!すみれもそう言いながら本当はとっても楽しみでしょ?」


「莉蘭、それは思っても言っちゃダメだよー!私は莉蘭の『天使花』エンゼルランプなんだから。お淑やかなのー!」


「ごめんごめん。じゃあ私もお淑やかにしとくね。」


「最初からそうしてよ。」


「本当に春のおふたりは仲がいいですね。俺は陽翔はるとと幼なじみだけど、そんなに仲良くないかな。まあ、陽翔が認めないだけなんだけどね。」


そういうとれん様は失笑した。


「でも夏のおふたりも本当に仲良く見えますよ?羨ましいくらいです。」


「莉蘭様、同い年だし、俺たち他の男メンバーは全員タメ口で話してるし、タメ口でいいよー!なんか距離感じるし。」


「じゃあ、タメ口で。」


正直いつからタメ口にするか迷ってたから助かった。仮面であっていたけど素顔で話すのは初めてだし、最初敬語で話すと距離感も難しいし。


「ならお願いついでにもう1個。莉蘭って呼んでいい?俺のことは蓮って呼んでよ。」


「もちろん!これからもよろしくね、蓮!」


「じゃあディナー会場に行こっか、莉蘭。」

ディナー会場に入るともうすい様、伊織いおり様、結陽ゆうひ様、こう様が待っていた。


「莉蘭様、すみれ様、蓮様、陽翔様、遅かったね。さあ、席に座って。」


「ありがとうございます、結陽様。みなさんお待たせしてすみません。さあ、食べましょう!!」


「さすがの食欲ですね、莉蘭様。もう少し淑女らしくしていただけると大変助かります。」


「もう、すみれはそればっかり。・・・って、今『夢叶地』ドリームシーズン?!てことは『赤星花』カランコエのみなさんも天使花のみなさんもいるの?!やばい、完全にディナーのことしか考えてなかった。」


「だから言ったのに。お淑やかにしてって。」


「莉蘭、確かにここのディナーはとても美味しいから、テンションが上がるのもわかるよ!この海ぶどうもとても美味しいから食べてみなよ!」


「え!これ海ぶどうっていうの?!とっても美味しい!!」


「蓮、いつのまに莉蘭様と仲良くなったんだ?」


「あーそれはさっき話したからだよ。パフォーマンスが終わった後にね。俺がタメで話したいって言ったんだ。翠もタメでいいんじゃないか?」


「じゃあ、翠様も結陽様もタメで話しましょ!あと、名前で呼び合いましょう!!」


「「ええ、莉蘭これからよろしく。」」


翠様と結陽様じゃなくて、翠と結陽の声が重なった。よし、これからはもっと仲良くなるぞー!!


「楽しそうなのはわかるけど、お願いだから『夢叶地』の間だけはお淑やかにしてね。莉蘭。」


「わかってるって、すみれ!さ、食べよ食べよ!」


ディナーの次は夜更かし会!何するのか楽しみだなー!


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