箱庭、あるいは秘密の花園

広い世界を歩いていると

ふと恐怖に襲われることがある

(ここに居てもいいのだろうか?)

誰かの視線から逃れたくて

足早にその場を後にした


不安を抱えたまま彷徨い歩いて

辿り着いた先にも人はたくさんいたけど

(ここに居てもいいんだって!)

歓迎の声には戸惑いながら

けれど少しの距離に安堵する




「ここを優しい場所にしたいんだ」

そう言って管理人は笑った




だから、なんとなく


そう、なんとなくだけど



大丈夫だと思った


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