第5話 女の子って?
「はぁ、、、。」
僕は、大きなため息をつく。
どうしたらいいやら。
机に突っ伏しながら、あかねとこはるの事を思い出す。
あの日の出来事を思い出すだけでも恐ろしい。
すると、僕の前の席に誰かが座った気がして、顔を上げた。
「よっ!誠一。元気なさそうだな?」
そこには、僕の唯一の友人。
一条蒼太(16歳)。
陽キャで、サラッとした金髪に蒼眼。
イケメンで白馬の王子様と女子から憧れている。
「なんだ、蒼太か。」
「なんだって、そんな、イケメンを前にそんな言い方ないだろ。」
蒼太は、笑いながら言う。
「普通、自分でイケメンって、言わないだろ。」
「まぁな。それにしても、その落ち込み方はあかねちゃんと何かあったな?」
「、、、あかねだけじゃないよ。一つ下の従兄妹のこはるが、僕の家に単身で引っ越し来て、あかねと会うなり大変だったんだよ。」
あー。なるほどと蒼太は頷いた。
「なぁ、蒼太。女の子って、謎だよなぁ。」
「謎って?」
僕は、窓から見える空を眺める。
「二次元のみこりんは夢や勇気に溢れているけど、三次元の女の子の気持ちが分からない。
僕の事を気持ち悪いって、避けたりする子もいれば、無関心だったり、、、。
あかねやこはるは、僕に仲良くしてくれるけど、いきなり怒ったり、拗ねたり、謎過ぎる。」
また、ため息をつく僕に蒼太は誠一らしいなと言って、クスッと笑った。
「女の子ってのは、異性に優しくされると嬉しいもんだ。イケメンに限るけどな。」
「嫌味かよ。」
僕が笑いながら蒼太に言い返す。
「あかねとこはるが仲良くなる方法って、ないかなぁ?」
「そうだなぁ。遊びに誘ってみれば?」
「遊び?どこに?」
僕が蒼太に聞くと、それぐらい自分で考えろよっと、人差し指でおでこを突っつかれた。
遊びかぁ、、、。
あかねとこはるが遊びに行きたそうなところ。
「そうだ!」
僕は、勢いよく席を立つ。
「蒼太!ありがとう。」
僕は、蒼太に礼を言って、次の休みにあかねとこはるをある所へ誘う事にした。
「喜んでくれるといいなぁ。」
期待に胸を膨らませながら、予定が合うか、あかねとこはるの元へ走った。
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