胸が締め付けられるような世界観で、双子の兄弟が掛け合うシーンに惹かれました…全体的に描写が丁寧だと感じましたが、特に劣等感に関する部分が綺麗で、感情移入しやすかったです。面白かったです。今後の展開にも期待しています!
東山和信と東山恒章は双子だった。主人公、恒章は天才子役としての名を馳せる和信と常日頃から比較されて鬱屈とした思いを重ねながらも高校受験を機に別々の高校に通う事になれば少しはマシな生活が送れる様になると考えていた。しかし、受験して合格したのは同じ高校だった・・・始まる恒章の高校生活。果たして彼の行く末や如何に・・・
高校生という思春期真っ只中の双子を中心とした青春群像劇。元子役の優等生の兄に劣等感を抱く弟とのギスギスした関係が、部活動を通して修復されていく様子を丁寧に描いています。多くの人物が登場し、それぞれが絡み合うように関係を築き、学校生活という小さなフィールドを名いっぱい走り回ります。問題を一つずつ乗り越えながら成長して全員を応援したくなる、そんなお話です。
凡人の主人公と天才子役の双子の兄が同じ高校に入学してしまいます。主人公の心情描写が良かったです。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(247文字)
芸能活動に才を見出した双子の兄弟と、そんな彼の輝かしい功績で息苦しさを感じる片割れの日常を描いた文学作品です。この作品の特筆すべき点は、兄弟どちらの視点も描かれている事にあります。通常こういった兄弟間の差異を描いた作品は、どちらかの視点に限定され、どちらかを潜在的な障害として描く作品が多く感じます。しかし、この作品は片方を隅に追いやったりせず、それぞれの異なる人生と交わっていく人間関係。双子の関係はどういった形に落ち着くのか。興味深い作品です。