第44話 【10月14日】
早いもので今年もあと二月あまり。気がつくと一年がまた素知らぬ顔をして通り過ぎようとしている。
昨日今日と体重計に乗るのを忘れそうになった。風呂の時間がついまちまちになるせいもあるが、このところ体重の変化が思わしくなく気持ち的に億劫になっている事もある。もちろんダイエットに波があるのは知っている。通販番組の謳い文句のようにみるみるうちに減量できるならそれこそ苦労はない。しかし分かってはいても結果が思わしくないと気持ちのブレが出てくるのもまた事実らしい。
何か新しいことを始めるべきなのか?それともとにかく今やっていることを続けるべきなのか?
「マイクロダイエットなんて良いんじゃないですか~」昼間それとなく話題にすると、例の二股恋愛の同僚が甘ったるい声でアドバイスしてくれた。要は低カロリー食品モノだ。
「どれくらいするの?」値段を聞いてみてその高さに驚いた。三食分で数千円。もちろん毎食それに代える必要はないらしいが、そんな金のかかるダイエットを一体誰が続けられるのか?
「でも、結構人気あるらしいですよ」彼女の意味もなく溌剌とした笑顔を見ているうち、ボクの揺らぎも落ち着かざるを得なくなった。
「貧乏人の私には縁がないかな」嘘だ。そもそも金をかける気持ちがないのだ。
今日は腕立て伏せの自己ベストを更新した。
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