第10話この間よりはマシだな…
「…この間よりはだいぶマシになった様だな?」
「リア…」
ルナのお陰で夜も眠れてるしね…。
「…そろそろ次に進もうか?」
「「?」」
「まさか…お姉ちゃん…」
次に進む?俺とクルルはリアが言ってる事が分からないのだがルナはリアが言った意味を分かってるみたいだ…。でも、その表情は強ばっているみたい…。
「ほらっ…」
リアから渡されたのは長さが少し短い俗に言うショートソードという剣。
「お姉ちゃん!まだ早い…」
「今は周りに敵の気配もない…。それに次がいつ来るか分からないだろ?ルナ…豊和の為だ…。シルフを出せ!」
シルフ?もしかしてルナの精霊か!?リアに言われたルナはシルフを召喚…。
『喚ばれて飛び出てパンパカパンツ~!』
突如現れた光の中から何か小さいのが飛び出て来た。鑑定した時に知ってはいたけど…これが精霊か…。パンパカパンツは意味が分からんが…。
『そういえばルナ酷いよぉぉー!僕が自由にあっちとこっちを出入り出来る様にしてたのに何でこっちへの入口を閉じたの!?』
そんな事も出来るのか…。
「えっ…それは…豊和君との時間を…邪魔されたくなかったし…みたいな?」
『…ふ~ん!そうなんだね…。じゃあ彼に言っちゃおうかな…ルナが昨日も彼の横で一人で…』
「それ以上言ったら消すからね?」
『…っ………本気みたいだね』
一人で何かしてたのか?まあ、あんまり藪はつつかない方が良いよな?
「…喚ばれた理由は分かる?」
『勿論!回復すればいいんでしょっ?』
回復?何の?
「準備出来たようだし始めるぞ?」
「何を始めるんだルナ?」
「簡単に言えば斬り合いだな…」
「斬り合いっ!?」
まさか…俺とリアが?
「早速行くぞ?」
「えっ…」
─ヒュッ…
「─消えた!?」
─ズブッッ!!!鋭い痛みが左腕に…リアは一瞬で俺との距離を詰めて持っていた剣の剣先を俺の左腕に突き刺していた…。
「…があっ…痛い痛い…うあああぁー!!」
─ビュッ!
俺が声を挙げた間にリアは突き刺していた剣を引き抜き、今度はそれを俺の腹に突き刺して抜いた…。
俺はあまりの痛みに悲鳴をあげながらその場に倒れ込み、のたうち回るしか出来なかった…。
「ルナ!」
「分かってる!シルフ!」
『はいよ~!癒しの風よ!』
俺の体の怪我した部分を柔らかい風が包むとまるで怪我などしてなかったかの様に元通りに…。
「…回復の…魔法?」
「精霊…シルフの力だよ豊和君…」
なるほどね…。流石異世界だな…。
「豊和…今みたいに痛がって、しかも地面にのたうち回ってたら殺してくれと言ってる様なもんだぞ?」
そうかよ、リア…痛みを味わっておけという事か…。いざという時の為に…。これも必要な事なんだな…。ぐっ─と俺は立ち上がり、リアに剣を向ける…。
「…痛みに慣れろとは言わないが、痛みを与えられた時に次にどう動くのか考えろ…そして、わざと隙を作ってやるから斬るなり刺すなりしろ…では…行くぞ!!!」
─その後も、何度も痛みを味わう事になった…。そして…逆に人を刺す、斬るという感触も味わう事に…。
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