死に戻り系主人公のパーティーメンバー

あびぃぃぃぃぃ

第1話

冒険者として活動し始めて6年目。数多くの依頼を達成し、実家があるローヂ大陸のほぼ全てのダンジョンを踏破して、狭い活動範囲ながらs級冒険者になるという偉業を達成したイブキは、刺激を求め高難易度の依頼やダンジョンを攻略する為、おまけに王都近辺で頻繁に活動する勇者とやらを一目見てやろうという理由で海を渡り、王都サヴァロンの冒険者ギルドにやってきていた。


王都の冒険者ギルド。地元の冒険者ギルドとは全く違い、酒臭さや混沌が感じられず寧ろ仰々しさが感じられ神殿や聖堂のように思えた。

そのギャップに俺は最上級、s級冒険者なのに大きく開かれたドアの前から少し離れて緊張して立ち往生していた。


「こ、これが王都の冒険者ギルド...!?

いや、どう見ても冒険者ギルドって看板に書いてるし...いや人の出入りが激しすぎて中入れねぇ」


ドアの少し離れた所をウロチョロし人が少なくなるのを待ち続け1時間後...



「一向に人が減らねぇ」

俺はドアから少し離れた所から全く動けずorzポーズを取っていた。


もう12時だ、お腹すいたし飯にでも...と思い立ち上がったその時、ドンッと肩が誰かにぶつかってしまった。



「あっごめんなさ......」

「.........」





数秒、顔を見つめ合った。

コイツの顔、

なぜだか懐かしいような─────



「...ッ!ご、ごめん!今急いでるんだ!」

いきなり肩がぶつかった、フードを深く被った少年がそう投げつけるように言って冒険者ギルドの中に走り込んで行った。


待てよ?よく見たらアイツ、めっちゃいい装備してるな...寧ろ俺よりいい装備じゃね...?

え、ワンチャンアイツが勇者なのでは!?


「お、おい!ちょっと待ってくれ!

お前が勇者なのか!?」


そう叫びながら人混みに紛れた勇者(?)を追って冒険者ギルドの中に俺も飛び込んで行った。

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