プロローグは登場人物が多く、8章の親子のやり取りでは年齢設定や心理描写に少し引っかかる部分がありました。私はそのあたりで何度か読む手が止まってしまったのも事実です。
ただ、それを乗り越えて読み進めて本当に良かったと思いました。
大家族ならではの温かさや、一人ひとりの関係性が少しずつ積み重なっていく描写がとても丁寧です。特に双子の兄妹と3人で海のある街まで一年かけて旅をするエピソードは、この作品の魅力が詰まっていて一気に引き込まれました。
もし序盤で私と同じように少し違和感を覚えた方がいても、そこで読むのをやめるのはもったいない作品だと思います。序盤を越えると、この作品ならではの家族の絆や旅の楽しさがしっかり伝わってきます。