第14話 なんの時間やこれ 1/2

「ゆーちゃん! 質問ターイムッ」


 川で遊びまくって疲れて休憩中。


「どないしたん」


 突然始まった謎の質問タイム in 河原。


「正直に答えてね!」


「お、おん」


 全力で川遊びしたのに、すっごい元気やなあ。


 世の中には体力オバケっていう言葉があるらしいで。


「聖様のことどれぐらい好きですか」


「地球規模」


 私は「さん」づけなんやけど、おーちゃんは「様」づけなんよな。


 一回真似して「様」づけしたら、


「貴女まで……やめてちょうだい」


 マジのトーンで言われたからやめた。


 おーちゃんの呼び方に関しては、もう諦めてるらしい。


「ではでは、聖様にどれぐらいの頻度で会いたいですか」


「毎日」


 正直週に三日しか会われへんのは苦痛やねん。


 もっと推しを愛でたいねん。


「もし、聖様の人形が出たらどうしますか」


「買う買う買う買う」


 即買いや。


「すっごーく高くても?」


「買う買う買う買う」


 借金してでも買うわ。


 貢がせてくれ。


「ふむふむ……聖様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


「うるさい」


「わっ」


 聖さんふっと現れました。


 文字通りやで。


「そんなに叫ばなくても聞こえるわよ」


「えへへ」


 照れて頭をコツンと叩くおーちゃん。


 あざといねぇ。


 どこに照れる要素があったんかわからんけど。


「なに照れているのよ。さっさと取って来なさい」


「はーい」


 全力ダッシュで山に戻っていくおーちゃん。


 いや、だからどこにそんな体力残ってんの。


 教えてくれん?


「聖さん、なにを取りに来るんですか」


「すぐにわかるわ」


 はい、塩対応。


 いいですね。


 最近塩多めやけど、いいですよ。


 聖さんになら暴言吐かれてもな最早ファンサやで。


 その域まで来とります。

 

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