その9 めんどくさがり、白狼と戦う

白ウルフと協力して倒さなければならないのは、スライム、ラビット、ボアの3種類が3体ずつ。どれも俺とクイだけで倒せていた相手なので、まさしく白ウルフとの連携の練習がメインになる。


まずはスライム。

・クイと戦ったとき

スライムの移動が遅かったので、距離を取りつつちまちま魔法で攻撃していた相手。

・白ウルフと一緒

こちらのアシストする間もなく白ウルフの攻撃だけでKO。


次はラビット。

・クイと戦ったとき

スライムと違ってスピードはあるのでちょっと苦労した。ジャンプアタックしてきたところを【アクアバレット】で着地狩りして何とかなったが、クイとコンビでの戦闘に早々に限界を感じた。スピードのある前衛をより一層ほしくなったのはこの辺りから。

・白ウルフと一緒

俺たちが苦労したラビットのスピードも白ウルフにとっては大したものではないようで、首根っこを加えられて何もできない状態にされていた。そのまま地面に叩きつけられて立てないところを、俺の【アクアバレット】で仕留めた。


最後にボア。

・クイと戦ったとき

攻撃は直進の突進しかしないのを利用してスタミナ切れまで粘った。無駄にスタミナがあるせいで結構時間がかかってしまったが、なんとか倒せた。

・白ウルフと一緒

スピードでボアを翻弄。近くにあった木に突進を誘導してぶつけ、スタンさせた。そこをみんなで滅多打ちにして仕留めた。



以上が白ウルフと組んだ結果だ。

ボアとの戦いで俺たちのコンビネーションが見えてきた。白ウルフがスピードで翻弄し、その隙にクイの【糸撃】で足止め。最後に俺の【アクアバレット】で仕留める。

まだ粗削りだしワンパターンだが、白ウルフと組めばもっといろんなコンビネーションを試せる。



「どうやらうまいこといったみたいだな。」


すべて倒し終わったところで、様子を見ていたイーレンさんが話しかけてくる。


「どうだ、お前もこいつらと一緒にやってけるか?」

―ワンッ!!

「そうか、よかったなお前ら。どうやらこいつのお眼鏡にかなったようだぞ。」


【モンスター翻訳】で白ウルフの言葉がわかったのだろう。イーレンさんが白ウルフの言葉を代弁してくれる。

そして俺の目の前に更新されたクエストメッセージが表示される。


―――――――――――――――――――――――――

        クエストメッセージ

―――――――――――――――――――――――――

【特殊クエスト:ノットライド?②】

 ウルフ(ホワイトウェア)はあなたを認めたようだ。

 彼をテイムしよう。


 ・スライムの討伐(3/3)

 ・ラビットの討伐(3/3)

 ・ボアの討伐(3/3)

 ・ウルフ(ホワイトウェア)のテイム(0/1)new!!

―――――――――――――――――――――――――


「俺たちについてきてくれるんだな。【テイム】」


俺は白ウルフに【テイム】をかけた。クイの時と同様に特に抵抗される様子もなく、白ウルフへのテイムは成功する。


「お前の名前、安直に『ウル』とかだと誰かとかぶりそうだし、オオカミとウルフで『オル』にしようか。オル、これからよろしくな。」


これでまたひとつ、楽々プレイ計画に一歩近づいた。


「おっと、どうやら強敵が現れたみたいだぞ。」


オルのテイムが完了した後で、イーレンさんが俺たちに

強敵......ホーンラビットあたりでも来たのか?

そう思ったところで、クエストメッセージにさらなる更新が入る。


―――――――――――――――――――――――――

        クエストメッセージ

―――――――――――――――――――――――――

【特殊クエスト:ノットライド?③】

 最後の試練だ。

 ウルフ(ホワイトウェア)と協力し、ウルフの群れを

 倒そう。


 ・スライムの討伐(3/3)

 ・ラビットの討伐(3/3)

 ・ボアの討伐(3/3)

 ・ウルフ(ホワイトウェア)のテイム(1/1)

 ・ウルフの群れの討伐(0/1)new!!

―――――――――――――――――――――――――


確かに、これは俺たちにとって強敵のようだ。



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