最初は外見の印象から怖いと思われていた騎士団長で第二王子のアルヴェントと加護なしと蔑まれてきた聖女のフェルリナの婚姻譚です。
ゲーム的なレベルやクラスのある世界観や、聖女はレベル支援の加護を授かった希少な存在、という設定が恋愛ものではあまり見なくて新鮮に思いました。
フェルリナはとにかくけなげで純粋。でもたまに天然でアルヴェントが惚れるのも分かるわーってほどかわいいです。
かと思えばアルヴェントもアルヴェントで、出会って即フェルリナにべた惚れでこちらもクマさん系の癒し男子で二人とも純粋なところも好感度が高く、二人とも可愛いんかーーい!となります。
純粋な二人が打ち解けていく様子がほほえましくて思わず応援したくなります。
初々しい恋愛に癒されたい方、明るくハッピーな恋愛ものを読みたい方におすすめです!
アタシ、社会の歯車となって毎日疲れ果ててるOL。
職場のクソ上司のハラスメントやお局ババアの陰口攻撃に辟易してた灰色の日々に癒しを求めて、この物語を紐解いたの。
あらすじ読んで、多分ハッピーエンドな物語だってことは予想できたからさ。ストレス社会で荒んでたアタシの心を、この物語にほぐしてもらいたかったのよ、モミモミと!
そしたらもう、あれよ、見事に浄化されちゃったわよ。全身モミ尽くされちゃったわよ。
なにより、相手役のヒーロー、アルヴェントよ。なによ、こいつ。「呪われた灰色熊」とか物々しい二つ名つけられてるくせに、出会って即キャラ崩壊してんじゃん! あっという間にフェルリナにベタ惚れしてんじゃん!
ヒロインのフェルリナが清楚で甲斐甲斐しくて可愛いのは勿論なんだけど、お前も不器用可愛いんかい!
腹心のロベスが言ってたとおり、あんたマジ、ちょっとゴツいだけのクマさんぬいぐるみじゃん! めっちゃ癒されるんだけど! リラックマかよ!
かと思えば、最初のイメージ通り、めっちゃ強くて漢らしいし場面も盛り沢山だし、かと思えば、鋼の自制心で下心を抑え込むむっつり紳士だし。
はー、アタシも毎日クソ上司のおっさんばっか相手にしてないで、こんな素敵なクマさんとロマンチックな恋がしたい! フェルリナ、マジ羨ましいよ! ぴえん!
しかもこのクマさん、最後の最後に「竜殺しの灰色熊」にパワーアップしちゃったし。どんなキメラリラックマだよ! 属性てんこ盛りすぎでしょ!(笑
あと、この物語、いちいちサブキャラがいい味出してて、サイコーだったわ。
特に、騎士団のロベス。「他に隠していることはないでしょうね、いっそ全部脱いでください!」とか言い出した時にゃ、腐女子のアタシは歓喜したね。おいおい、そっちも楽しめんのかよっ! てさ。
ゴビュレス王国の人たちがいちいち優しくていい奴らすぎて、会社のドロドロ人間関係に辟易してたアタシは、羨ましすぎて泣いちゃったよ。あー、株式会社ゴビュレスに転職したーい!
とにもかくにも、過酷な社会のストレスに苛まれてたアタシの荒んだ心は、当初の期待をはるかに上回って浄化されたよ。満足も大満足。極上のエンタメを味わえたわ。
もし、アタシと同じく、日頃の鬱々とした心の癒しを求めて、このカクヨムを彷徨ってる読人(よみんちゅ)がいたら、掛け値なしにこの物語をオススメするね。
どこまでもピュアっピュアな素敵乙女と、不器用だけどクソ素敵紳士なマッチョリラックマの織りなす超素敵ロマンスに、骨の髄まで癒されるがよろしいわ!
さーて、アタシの心も元気になったし、明日からもクソ職場で、気合い入れ直して頑張ろーっと!
クソ上司の目ん玉に、とっておきのポイズントレント毒矢をお見舞いしてくれるわっ! 秩序のない現代にドロップキックじゃー!
世の中に聖女様は溢れていますけれど、こんなに純真で可愛らしい聖女様はフェルリナだけだ! とアルヴェント様は仰るかもしれません。
これは灰色熊と呼ばれるほど厳つい陛下が麗しの聖女フェルリナを手に入れて、強敵討伐に挑む愛の物語です。女性のそもそもの扱いを分かっていないアルヴェント様はフェルリナを隣国から妻に迎え、それはもう大切に大切に、部下にボロクソにいわれながらも大事にするんです。ああ、嬉しいんだな、可愛らしい奥さん貰って、ともう周囲に幸せがだだ漏れの状況で。でもいいですよね、こういうの。とても幸せな気持ちで拝読してました。
アルヴェント様には深い傷があってそれはここでは語りませんが、それを助けるためにフェルリナは必至で行動するんです。言葉にならない愛ですよね。
互いが互いを思いやれる幸せ、ともに生きて国の未来をつかみ取れ。
ラストまで幸せ度MAX! 最後までお楽しみください。
じれったいほどにお互いのことを思っているが故に、ちょっとばかりすれ違うものの、生まれた国では聖女の力を利用されるだけで大切にされなかったヒロイン。
一話目から腹の立つ連中だと思っていながら、三話目にしてサクッと婚約が成立して他国へ嫁ぐこととなったのですが、その相手がまたギャップが凄い。
正直、これまで綾束様の作品読んできましたが、ダントツ旦那様にするなら『竜殺しの灰色熊』ですね。
世の男たち。こんな旦那様だったら出会ってその日に婚約して連れて帰ったとしても、好きになってもらえるぞ。と思わせられる作品。
何はともあれ、虐げられた人が幸せになる物語は読後感最高です。
ギャップが大好きな方にも是非読んでいただきたいです。
クライン王国に仕える『聖女』フェルリナは、妹とちがって、加護をもたないハズレ聖女と呼ばれていた。
妹が国の聖女として王子と結婚することになり、厄介払いのように、王国から魔物の襲撃が多い隣国・ゴビュレス王国へと嫁がされる。お相手は、『ゴビュレスの呪われた灰色熊』と恐れられる顔に傷のある騎士・アルヴェントだった。
彼はこの国の第二王子。
見た目がごついが、とことん優しく、男らしい、最高の人物。
しかし、そんな彼はある呪いにかかっており、絶望もしていたのだが。
実際は、ハズレどころか最高の聖女であるフェルリナによって……。
この先は、物語をお読みください。
さくさくと読めて、とにかく爽快で、じれじれもキュンキュンもいっぱいある糖度200パーセントのハッピーエンド物語です。
内容としてはですよ、まぁタイトル通りと言いますか、聖女なのに『レベルアップ支援の加護』というのがない、聖女フェルリナが、実はとんでもない力を持ってましたよ!っていうお話です。味気ないほどざっくり書いちゃいましたけど。
でも!
でもね!
じゃあ実際のストーリーもそんな淡白なの?って言われたらもちろんそうじゃないわけで。
まずね、もう、『外れ聖女(ということになっている)』フェルリナがっ!もう綾束ヒロインなんですよ!純粋で、健気で、とーっても良い子!いやもう加護云々抜きにして聖女でしょ。こういう心根の素晴らしい女性を聖女と呼ばずして何と呼ぶのよ。女神か?
そしてそのお相手である、少々訳ありな王子アルヴェントがですね!これまたいい男!これはもう完全に個人の、私の好みになりますけど、何せ私は熊さん系の大きい男が好き!(知らねぇよ)
そしたらあなた、このアルヴェント、『ゴビュレスの灰色熊』なんて異名まであったりして恐れられてるわけですよ。
でも、
この結婚、終わった……。
なんて思わなくて大丈夫!
ネタバレ防止にちょっと濁しますけど、もうとにかく大丈夫なの!
だってこれ!綾束作品だから!
もう綾束さんの作品はね、安定してるから。ときめき山盛りで間違いないから。隙あらばキュンキュンさせてくるし、ハッピーエンド間違いなしだから。
今作はコンテスト参加作のため、途中で終わっておりますけど、もう絶対絶対ハッピーエンドですし、ジレジレとキュンキュンの波状攻撃でキュン死の屍の山が築かれること請け合いなので、あのマジで、続き読みたいんで受賞させてください。
ヒロインは加護無し聖女で酷い扱いを受けています。
祖国からは追放同然で隣国の第二王子の妻へと嫁がされ、その相手は『ゴビュレスの灰色熊』という二つ名持ちの強面の巨漢でした。
しかーし、この王子アルヴェント、妙に仕草とか行動が可愛いんですよ。
外面に反して中身はくまのぬいぐるみなんじゃねえかという。
女性慣れもしていないので、ヒロインのフェルリナ相手にドギマギしっぱなし。
でも、戦いになると本当に強い。
変異種のモンスターもタイマンで倒しちゃう。
このギャップたまりません。
そして、実は隠された秘密もあったりして……。
属性だけ見れば、アルヴェントがヒロインなのではないか。
中編コンテスト向けということで、いいところで終わってるのが惜しいです。