魔法使い または 耳の長いかもしれない子供たちに

風がすさぶと

猫が流れる


キィ キィ キィ


雲も

枯葉もさらわれる


キィ キィ キィ と


さようなら

裸で帰る時間だよ


抱えきれない忘れもの

何てみじめな積み残し


キィ キィ キィ …


ぼくが見るのはみんな夢


誰が泣いても笑っても

こがらし山の空の下

ぼくは

まだ四つ生きている

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