主人公・福寿は相手の目を見て嘘を見破る癖があるほどの人間不信。そんな闇を抱える少年がどこか達観した薬師・ビンカと出会い、どう変わっていくのかがとても楽しみな作品です。ビンカの周りの人もクセツヨで魅力的です。そして特筆すべきは、やはりハーブや薬草の記述。時に東洋医学の観点も垣間見え、勉強になります。読むとハーブティが飲みたくなること間違いなし。植物・薬草好きには刺さるのではないでしょうか。近況ノートの「オウサカ堂のハーブ・薬草手帳」も必読です!
個人的に良かったのは、登場するハーブや薬草の詳細を近況ノートにて記し、その魅力を伝えて貰えるところです。また物語の中の文章や表現も、メインコンテンツに合わせて一貫したイメージを元に構成されており、世界観も相まってとても良い雰囲気が漂っています。まだ物語は始まったばかりですので、今後に期待と言う意味も込めて僭越ながらレビューさせて頂きました。