第19話
京とウルハは悲鳴がする方へ駆けだしていく!
通路を走って先にあるドアを開け、先ほどの螺旋階段へ出る。
そして二人の目には愛海の姿が映っていた!
階段の下の方で愛海が複数の鬼に追っかけられていたのだ……!
京
「愛海!!」
京はワイヤーを使って、愛海のいる方へ駆けつける!
愛海は鬼たちに挟み撃ちにされていた!
鬼が愛海に触れようとした瞬間、京が愛海を捕まえて、そのままワイヤーで下降する!
愛海
「京!!」
京と愛海は一番下の階まで降下し、鬼たちから逃げることに成功した。
ウルハ
「うわあああ!?」
今度は上の方から悲鳴が聞こえてきた!
ウルハと手越のところにも数体鬼が襲ってきたのだ!
手越は襲ってくる鬼たちを盾で応戦する!
しかし、1体の鬼が手越を通り超してウルハへ襲い掛かる!
ウルハは鬼から逃げて階段を駆け上がるが、
階段の上からも数体鬼が襲ってきていた!
ウルハも挟み撃ちにされ、鬼たちに捕まりそうだ。
手越
「ウルハ!!」
手越は目の前の鬼たちを薙ぎ払い、ウルハを助けに階段を昇っていく!
ウルハはすでに鬼たちに掴まれており、徐々に石化が始まっていた!
手越
「うおおおお!!」
手越は鬼たちを背後から盾で殴り倒していく!!
鬼たちはターゲットをウルハから手越へと変更し、襲い掛かる!!
手越は盾で2体の鬼と応戦するが、他3体の鬼が手越の背後に回り、彼の両手を抑え込む!
身動きできない隙に鬼たちが手越の体に手を当てていく!
京
「おっさん!!」
京たちはワイヤーで急いで上へ駆けあがっていく!!
手越の一歩手前で別の鬼が京たちに襲い掛かる!
京はかぎ爪で鬼と対峙して応戦する!
その間に手越の体は8割ほど石化してしまった。
京
「おっさん!!」
手越
「京!!ウルハと愛海を連れて逃げろ!!」
手越は完全に石化し、その場から一瞬で消え去ってしまった!
愛海
「手越さん!!」
京
「くそおお!!」
京はウルハを片手で持ち上げ、ワイヤーを下の方へ投げる!
ワイヤーの先端であるかぎ爪が階段の袖にかかり、ウルハを抱きしめたまま下まで降下する!
愛海
「手越さんが……」
ウルハ
「僕のせいだ…僕が逃げきれなかったから」
愛海は下をうつむき、ウルハは自責の念でいっぱいだ。
京
「二人とも落ち込んでも仕方ねーぞ!」
「おっさんを助け出す方法はあるだろうが!!この鍵でおっさんを助け出すんだよ!!」
愛海
「そうか…手越さんは牢屋に送られただろうから、牢屋から指名して出してあげればいいんだ…!」
京
「そう。俺たちのやることはただ一つ」
「鬼からキーを盗んで手越のおっさんを連れてゲームクリアすればいい!」
「俺たちが持っているキーの数は5本。とりあえず1人はここから脱出できる!」
「手越のおっさんを助けたあと、10本集めて皆で脱出しよう!」
愛海
「そうね…そうしよう!」
ウルハも口には出さないが、頭を縦に振ってうんうんうなずく。
3人はキーを人数分揃えることを目標に動き出す……!
階段の上の方から足音が聞こえてくる。
先ほど上にいた鬼たちがこちらに向かって階段を下りてきているのだ。
愛海
「どうする京?」
京
「とりあえず、あそこの扉へ進もう!」
京たちは目先にある扉を開けてその先を進んでいく。京たちが進んでいくと、そこには通路が二手に分かれていた。
京
「どっちへ行く?」
フオオオオ……
右の通路から何かおぞましい声が聞こえてきた。
京
「右に行くのはよそう…」
愛海
「うん……」
一同は左の通路へ進んでいき、歩いていく。
真っ直ぐ進んでいくが、その先は行き止まりであった。
京
「行き止まりかよ!?」
愛海
「引き返すしかないね…」
京たちが引き返そうとした時、後方から先ほどのおぞましい声が再び聞こえてきた!
「グオオオオオ!」
京
「さっきより近いぞ…!?」
愛海
「まさかこっちへ来ているの?」
京
「おいウルハ!愛海!戦闘準備だ!!自分の身は自分で守れ!」
京はウルハと愛海にかぎ爪付きのワイヤーを渡す。
愛海
「どうやって使うのこれ?」
京
「ワイヤーを投げて首を絞めたり、この爪で切り裂いたりするんだ!」
愛海
「わっ…私できるかな!?」
京
「やらないとやられるぞ!」
グオオオオオ!!!
先ほどのおぞましい声が先ほどより鮮明に聞こえ、もうすぐそこまで迫ってきていることがわかる!
京
「来るぞ!!」
緊迫した空気が漂う……。
京たちは迫ってくる敵に対して戦うことを決意する!
「グオオアアアア!!!」
愛海
「来た!?」
京たちの目の前に5体の鬼が姿を現す!
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