セガのおばちゃん。このタイトルだけでとにかく刺さります。
「ゲーセンの思い出」な話。特定年代にとって、そこはまさに「青春」の象徴。
某「ハイ〇コアガール」とかを見ていると、「ゲームがやたら上手いコミュ障お嬢様」とか、「自分に片思いして格ゲー上手くなってくれる女の子」とかが出てくるので、よりいっそう、「ゲーセン=青春」なイメージが強まった感じですね。
もちろん、普通にゲーセン通いしていたBOYたちには、そのような出会いはまずありません。
けれど、美少女との出会いなんかなくても、そこにはたしかに「青春」がある。その時代の、その時間にしかない、「かけがえのないもの」がある。
本作もそんな「思い出」を描いたものとなっています。
「セガのおばちゃん」。要はセガ関連のゲームの筐体「バー〇ャファイター」とか「バー〇ャロン」とかが多く置いてあった感じでしょうか。
そんなお店にいたおばちゃん。そのおばちゃんと再会する。
とにかくもう、ホッコリします。「懐かしい時間」。それを象徴する「誰か」。その時のその場所でしか会えなかった「誰か」と再会することで、「その時間」にふと立ち帰れたような気持ちになれる。
この雰囲気がすごく良かったです。90年代のゲームの雰囲気。「平成ノスタルジー」とも言うべき感じをひしひしと味わえて、読んでいて幸せな気分になれました。
僕はこの物語を読んで、なんだかたまらない気持ちになった。
人と人の関わり合い。普通に僕らは生きて来て、たわいのない出会いをし、たわいのない会話をし、たわいのない別れをしている。大袈裟でドラマチックな出会いなんて滅多になくて、気がつけば何気ない関わり合いが幾つもあったなぁって思う。
だけど、そんなたわいのない関わり合いでも、当時の自分にとってはリアルな時間であり、そして何かが必ず心に残っている。
生きるってそういう事の積み重ねだ。
小さな思い出でも、なんだか嬉しくて忘れられない事だってある。
ささやかな優しさが、なんだか胸に染みて忘れられない事だってある。
ちょっとした笑顔が、なんだか自分を救ってくれた気がして忘れられない事だってある。
僕らはそんな関わり合いを育んで、いつの間にか時間が過ぎていく。
この物語はそんな時間を見つめて、とても優しくて、溢れるいたわりに満ちている。
だから、僕はなんだかほろりとした。
だから、強くお勧め致します。
そして、ねぇ、あるまんさん、すっごく素敵な物語を書いてくれてありがとうございます( ;∀;)
皆様も是非お読みください。宜しくお願い致します。