明菱高校のクアッド! 新入生代表挨拶の暗号

あしわらん

新入生代表挨拶の暗号

第6話 新入生代表挨拶の暗号(1)

 ポケットに手を突っ込むと、クシャッと紙の音がした。

 そういえば、こんなもん、家から持ってきたっけ。

 思い出して、中から青い封筒を取り出す。


「なに? それ」

静月しずきから届いた手紙。祝いのメッセージと、一回り小さい封筒が入ってた」

「小さい封筒の中には、更に小さい封筒が入っていたりしなかった?」

「まだ開けてないからわかんないけど、違うと思う。あいつの留学先、アメリカだし」

「開けないの?」

「封筒の表に、『今日、困ったことがあったら開けろ』って書いてあるんだ。まだ困ってないから、まだ開けてない」

「じゃあ、中身は三枚のお札かもしれないわね」

「おふだよりおさつの方がありがたい。単位は万で」

「ドルだったら?」

「ドルか……。使いにくいな」


 俺は、こんな風にくだらない話を、いつまでも四人でしていたい。

 中学まではそうだったし、これからも。


「じゃあ、深月。またあとで」


 真紀はB組のドアを開け、長い髪を背中に払って、教室へ入っていった。

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