ずしん……
と、静かに重たい話でした。
心療内科のドクターという職業のことを、考えたことがあります。
彼らは、一日に数十という数の、心を病んだ人間を相手にします。
そういう人たちを、一挙に相手にする人生というのは……一体どういうものなんだろう?
と考えたことがあります……。
物語の舞台も、メンタルクリニック。まあ、心療内科です。
そこに、患者のお兄さんが、弟の日記をドクターに見せたところから物語は始まります。
そこには、何も書いてありませんでした。
弟さんは、社交的で明るい人で、生徒会長まで務めたことがあり、会計士として働いていたこともあります。
そんな人物が、日記に書く言葉が、ひとつも、ない。
日々起きることを、認識することはできても「感じる」ことができない。
悲しいことだと思います。
何をみても、何を聞いても、感動できないのだから。
とりあえず、現段階では手が打てないので、様子見ということになりました。
そして……物語のラストには……
ひどく考えさせられる物語でした。
重たく、そして自分は物事をちゃんと感じられているのか、怖くもなります。
それが、1000文字弱という短さなのもまた、単調としていて、儚い。
これはお薦めいたします。
ぜひ、
ご一読を。