第6話
「始め!!!」
「オラァ!!!」
合図とともに、こっちへ走ってくる相手。
一直線に走ってくる様子は、頭の悪い猪みたい。
「そい」
「ぐわっ!」
剣で切り掛かって来た。けど、遅いしキレもない振っただけ剣だ。避けて腹に弱めの掌底を打つ。
「ほれ」
「がぁ!」
ちょっと後ろに飛んだ相手の腹に、もう一回今度は膝を入れる。すると、ゴロゴロ転がってった。
「よっわ」
「これは流石に、弱すぎですわ…」
「ふ、2人とも、先輩に言い過ぎだよぉ…!」
まったく、こんな雑魚に情けを掛けるなんて、リアムちゃんは天使かな?あ違う、天使だったわ。
「く、くそ!油断しただけだ!」
「うわぁ」
「一生油断してますわね。油断してぶつかって、油断して転がって…」
「そ、それ以上はかわいそうだよ…!」
お、リアムちゃん良いね。
「な、舐めやがってぇぇええ!!」
キレたようで、リアムちゃんに向かって走り出した。……はぁ?
「なにしてんの」
「ぐわ!」
足を蹴り払う。顔からずっこけた。
服の襟を引っ張って、起こす。
「ふざけやがって、生まれたこと後悔させてやる」
「ひぃ!」
「リアムさん、見ないほうがいいですわ」
「ふぇ?」
デリカちゃんがリアムちゃんの目を塞いでくれた。こっから先は見せられないからね。さすがデリカちゃん。
よっしゃぶっ殺してやる。
「え怖……目が覚めたら死屍累々なってんだけど」
「おはようロウム」
ロウムが気絶から覚めた。
「馬鹿にしてきたから」
「二度と舐めた口きけないようにしないとね!!」
「これが教師の言葉かよ…」
それは私も思う。
「そんなことより早く続きやろうよ。ロウム以外はもうやったよ」
結果は私が三勝、デリカちゃんは一勝一敗、リアムちゃんは二敗だった。
まあ、神聖魔法ってサポート系の魔法がほとんどで攻撃魔法って滅茶苦茶少ないから仕方ないけどね。
「そうだね。じゃあ、次はロウムくんと…」
「私が、行きます…!」
「リアムさんだね」
手を挙げて、主張するリアムちゃんかわいい。
「がんばれリアムちゃーん!!ボコボコにしちゃえー!!」
「ヘイト高いな俺…」
「よ、よろしくお願いします…!」
油断なく槍を構えるロウムと、多分国宝級の杖を両手で握って闘志を燃やすリアムちゃん。
リアムちゃんのジャイアントキリングに期待大!
レベル1がMAXだけど、それで十分 不定形 @0557
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