AIが街の隅々まで観測する未来なら、怪奇事件なんてなくなる――
と思いきや、その目をすり抜ける怪異がいる!
無人タクシーによる神隠しに、都市を歩く奇妙な夜行、さらには仮想空間で起きる不可思議な現象まで。
昔ながらの怪談と、AIやメタバースといった近未来技術が組み合わさる世界観が面白いです。
そんな事件を追うのは、怪異の接近を幻肢痛で感じ取る結と、十六歳の天才ハッカー・クロエ。
好奇心全開で突っ走るクロエと、それに振り回されながらも付き合う結の掛け合いも楽しく、怖さだけでなくコミカルさや人の温かさも感じられます。
AIにも捉えきれない怪異を二人で追いかける、SF×オカルトの近未来怪奇録です。
シンギュラリティ後の未来都市において、先端技術を操る美少女クロエが、不合理な怪異と人間の心に寄り添い、暴き、戦うお話。
そのギャップと彼女自身のキャラクターの温度感が、このお話を唯一無二のバディ・ミステリーにしています。
日本のSFに美少女は欠かせません。
それは、冲方丁や小川一水のような大御所の作品であってもです。
本作のクロエは、特任教授という知的な記号をベースに敷きつつも、白い髪に青い瞳の美少女、家ではダサTシャツ姿でポテチを齧り、学食では唐揚げに目を輝かせます。
さらに、白無垢が似合いそうだと言われれば、耳まで真っ赤にして照れ、そのクール・ダメデレなヒロイン力を見せつけます。
このお話は、SF怪奇物であり、一人の天才美少女が温かい日常と笑顔を獲得していく優しい人間讃歌でもあります。
(がんばれ!沙織)
舞台は、超高度AI《Alice》が社会を完全に管理する2055年の未来都市。
すべてが効率化された「人工楽園」の裏側に、科学では説明できない「怪異」が潜む。その怪異に、探偵コンビが挑む――
主人公は、右腕に幻肢痛を抱える苦労人の青年・結と、先端技術で怪異を暴く天才少女・クロエ。二人の掛け合いがとにかく楽しいです。
AIの監視網を裏手に、現代の都市伝説である「無人幽霊タクシー」の謎に挑むスピーディーな展開にぞくりときました。ハードボイルドなオカルト要素と、コミカルな日常の掛け合いのバランスも絶妙。
SFとオカルトが融合した良作です。
シンギュラリティ後、AI《Alice》が人類を統制する未来の日本。
完璧に管理された人工楽園で、探偵コンビが唯一《Alice》に観測されない“怪異”を追いかける物語。
AI社会の合理性と、怪異の不合理さ。
その二つがぶつかる世界観は新鮮で、SFとホラーと青春が絶妙に混ざり合う。
軽妙な掛け合いの裏に、AIが見落とす“人間らしさ”が静かに浮かび上がるのも魅力。
怪奇事件の謎解きだけでなく、バトルや友情、少し切ない感情まで詰め込まれ、未来の日本を舞台にした新感覚の怪奇録として読み応えがある。
怖さと笑いと温度感が同居する、人工楽園の裏側をめぐる青春SFミステリー。
このお話は、AIが社会を統制する近未来の日本で、怪異専門の探偵と天才ハッカーのバディが、様々な怪異事件を追うストーリーです。章ごとのストーリー仕立てになっているので読みやすいです。第一章は、無人幽霊タクシー事件を追う物語です。探偵は依頼で行方不明の女性を捜すうち、深夜の無人タクシーに乗ったまま異界に連れ去られます。ハッカーは監視網のログとGTSで怪異の痕跡を解析し、タクシーが実は半世紀前の廃車でありながら意志を持って走っていると突き止めます。探偵は刀で本体を祓い、神社の鏡を破壊して少女を救出し、最後は日常へ帰還します。さあ、第二章以降はどのような事件に巡り合い、解決していくのでしょうか。ぜひみなさんでお確かめください。
AIが人間を管理する近未来と、不可思議な怪異を組み合わせたSFホラーです。
すべてがAIによって管理される社会は、理想の未来なのか。それともディストピアなのか――。
そんな科学技術の進んだ世界で、探偵たちが追うのは“観測されない怪異”。
最先端の技術と、科学では説明できない存在。この対比がとても面白く、不思議な世界観に引き込まれました。
ジャンルはホラーですが、登場人物たちはどこか人間臭く、愉快な仲間たちとのやり取りにも温かさがあります。
AIが管理する『人工楽園』で起こる怪奇事件。SFとホラー、そして人間ドラマが交差する、先の展開が気になる物語です。
AIがどれだけ世界を管理しても“理解できない何か”が残っている――そんな作品の不気味さと魅力が伝わります。