このお話は、AIが社会を統制する近未来の日本で、怪異専門の探偵と天才ハッカーのバディが、様々な怪異事件を追うストーリーです。章ごとのストーリー仕立てになっているので読みやすいです。第一章は、無人幽霊タクシー事件を追う物語です。探偵は依頼で行方不明の女性を捜すうち、深夜の無人タクシーに乗ったまま異界に連れ去られます。ハッカーは監視網のログとGTSで怪異の痕跡を解析し、タクシーが実は半世紀前の廃車でありながら意志を持って走っていると突き止めます。探偵は刀で本体を祓い、神社の鏡を破壊して少女を救出し、最後は日常へ帰還します。さあ、第二章以降はどのような事件に巡り合い、解決していくのでしょうか。ぜひみなさんでお確かめください。
AIが人間を管理する近未来と、不可思議な怪異を組み合わせたSFホラーです。
すべてがAIによって管理される社会は、理想の未来なのか。それともディストピアなのか――。
そんな科学技術の進んだ世界で、探偵たちが追うのは“観測されない怪異”。
最先端の技術と、科学では説明できない存在。この対比がとても面白く、不思議な世界観に引き込まれました。
ジャンルはホラーですが、登場人物たちはどこか人間臭く、愉快な仲間たちとのやり取りにも温かさがあります。
AIが管理する『人工楽園』で起こる怪奇事件。SFとホラー、そして人間ドラマが交差する、先の展開が気になる物語です。
AIがどれだけ世界を管理しても“理解できない何か”が残っている――そんな作品の不気味さと魅力が伝わります。
高度なAIが人類を管理するディストピア的な近未来。
そんな徹底的に計算された世界で、突如として発生する“観測不能の怪異事件”に挑む探偵たちの物語です。
科学とファンタジー(オカルト)の融合というテーマが非常にハイレベルで描かれており、設定の説得力に圧倒されます。
完璧な管理社会の裏で蠢く怪異の恐怖と、それを解き明かし、挑んでいくサスペンス展開のバランスが絶妙です。
まだ前半部分の読了のみですが、先の読めないスリリングなストーリー展開の中に、白熱のバトル要素も満載。知的好奇心とエンタメ精神を同時に満たしてくれる、強くおすすめしたい一作です!
AI《Alice》によって社会のあらゆるものが管理される未来。
その中で、結とクロエが追いかける怪異は、単なる恐怖の対象ではありませんでした。
そこには、誰にも届かなかった寂しさや、言葉にできなかった願い、置き去りにされた想いが静かに残っています。
怪異が視えるけれど、本当は普通の探偵でいたい結。
そして、技術と知識を武器に、見えないものを観測しようとするクロエ。
この二人の関係がとても魅力的です。
結は怖さや迷いを抱えながらも、目の前の誰かを放っておけない優しさを持っている。
クロエは天才らしい鋭さと少し危うい好奇心を持ちながら、その奥にとても切実な理由を抱えている。
GTSやARIAといった先端技術で怪異に迫っていく展開はわくわくしますが、この作品の魅力はそれだけではありません。
事件の奥にあるものを、ただ処理したり排除したりするのではなく、「なぜそこに残ってしまったのか」まで見つめようとするところに、強く惹かれました。
怖さ、SFの面白さ、バディものの掛け合い、そして胸に残る優しさ。
そのどれもが自然に重なっていて、続きも追いかけたくなる作品です。