人工楽園の怪奇録

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世界観と登場人物

世界観と登場人物

 ■ 世界観概要


《Alice(Autonomous Learning and Integrated Cognitive Entity)》

 人類が迎えたシンギュラリティの果てに誕生した、超高度AI。

 行政、教育、交通、治安、インフラ――あらゆる分野に組み込まれ、

 人間社会は“最適化された楽園”へと再構築された。


 だが、Aliceの観測が及ばない領域が存在する。怪異、祟り、死者の記憶。それらはなお、人知れず社会に潜み続けていた。


 0章が2055年のお話。

 1章以降が2057年のお話。



■ 登場人物


・渡辺 結(わたなべ むすぶ/Musubu Watanabe)

20歳/男性/大学生/探偵


【0章(2055年)時】

 普通の高校生。武道一家の家系ながら、自分には才能がないと感じており、怪異も「見えない側」だった。将来や家の期待に漠然とした不安を抱えているが、周囲には優しく真面目な性格。

 クロエとの出会い、そして「白い幽霊事件」との遭遇を通して、運命が大きく動き出す。


【1章以降(2057年~)】

 都内でクロエと共に探偵業を営む青年。高身長・筋肉質・鋭い眼光のため、初対面の依頼人に怖がられることも多い。

 伝説の武人・渡辺綱の末裔ながら、かつては怪異すら感知できなかったが、“とある事故”をきっかけに怪異を視認する力を得る。同時に右腕を失い、現在はクロエ特製の高性能義手を装着している。

 学費と生活費のために探偵業を続けており、世間では怪異専門の探偵として知られる一方、本人は「普通の探偵」に憧れ、怪異事件を内心では忌避している。



---


・クロエライン・ホワイト(Chloé Line White)

16歳/女性/高校生/天才ハッカー


【0章(2055年)時】

 イギリス人の父と日本人の母を持つハーフ。10年前に両親の離婚を機に来日し、幼少期から日本で暮らしている。

 0章時点ではすでに天才的な頭脳を持ち、学内では無口で近寄りがたい存在。科学技術やAI、ネットワーク解析に深い興味を持つ一方で、幼い頃に母を亡くした経験から「人ならざるもの」への探究心も抱いていた。

 「白い幽霊事件」を通して、科学で説明できない現象の実在を確信し、怪異への執着と結への信頼を強めていく。


【1章以降(2057年~)】

 Aliceのシステムすら一時的にハッキング可能な天才美少女ハッカー。白銀の髪と人形めいた容姿を持つが、実際は自堕落で部屋からほとんど出ない重度の引きこもり。

 あらゆる最先端技術に精通し、その知識と解析力は学会からも一目置かれる。だが科学よりも“オカルト”を偏愛しており、怪異現象の解明に情熱を注ぐ。

 結とは0章での出会いをきっかけに、以降は相棒として共に怪異事件の謎を追い続けている。

 好物は日本食、とくに寿司。



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・土御門 紅凪(つちみかど あかな/Akanagi Tsuchimikado)

18歳/女性/高校生/神職・祓い師/名門の次期当主


(紅凪は1章以降の登場)


 安倍晴明の血を継ぐ名門・土御門家の娘であり、次代の当主と目される才女。幼い頃から神職の儀式や祓いの技を叩き込まれており、とくに“神”と分類される高位存在への対応と封印術に長けている。


 普段は丁寧語で落ち着いた印象を与えるが、感情が高ぶると京都弁がこぼれる。責任感が強く真面目な反面、不器用で照れ屋な一面も。


 結とは幼なじみであり、かつては「兄さん」と慕っていた過去を持つ。現在もその感情を完全には断ち切れていない。



 

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