二人の距離は、遠くて近い。

東京から家出した二人の少女。
行き場のない衝動と言葉にならない思いを胸に、彼女たちはここではないどこかを目指して歩き出す。

チューブ列車、軌道エレベーター、宇宙船に乗って星々の海へ。
やがてその速度は超光速となり、星の一つ一つが流れ星のように過ぎ去っていく。

広大な宇宙の果てへと続く逃避行の先で、彼女たちはようやく気づくのだ。
本当に遠かったのは、距離ではなく心だったのだと。

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