冒頭の語りが妙に生々しい。50近いエンジニアが「形から入って続かない」自分を自覚しながらダラダラ過ごす描写は、異世界転生どころか、誰でも一度は刺さる日常の自虐ネタとして普通に面白い。
転生してからの落差も丁寧。小人族+勇者補正という「強いけど微妙」な設定で持ち上げておいて、女魔術師の正体が分かった瞬間に一気に底まで落とす構成は、タイトル通り「俺強えぇぇ」のパロディとして機能している。ステータス画面のログがエラーを連発しながら能力移行が進む見せ方も、ギャグと緊迫感を同時に出していて上手い。
全450話というボリュームに気後れするけど、1話の密度と引きの強さを見る限り、テンポの良さで読ませるタイプの作品だと思う。なんちゃってチート系に飽きた人には合う一作。