56話R18

ウトゥは人ではない。

心臓、臓器というものは無い。

故に血脈も通ってない。

巡るは神鉄の脈動。

人ではない熱を以ている。

だけど翔颯かけはやてにはウトゥの脈動も熱も愛しくって仕方がない。

寄り添わせた性器、気持ち良い。

胡坐をかくウトゥと正面から抱き合うの、大好き。

まだもう少しスるつもりだから、陰茎2本はそこそこ元気だ。

でもちょっと休憩中。

多分3戦くらいしたと思う。

多分だ。

よく覚えてない翔颯は今だ体に残るすごく重めな快感にぐったりしながら、ウトゥの首筋に擦り寄った。

自分で付けた歯型を舐める。

仕返しに尾骨を撫でられた。


「うとぅのちんこってさぁ、めっちゃ、でっかいよなー…」


んふふ、笑って翔颯は、ひとさし指でウトゥの陰茎を縦になぞる。

それは異型ともとれるカタチをしていた。

でも、翔颯は、恐れず触れておっきいすごいって自分と比較してしまう。

翔颯の体が成長したところとて、くっつけて比べたら小さい。

体躯だって全然小さい。

とは言え、性器は性器、陰茎は陰茎だ。

敏感な事に間違い無い。


「っ、急になんぞや…」


触ったら余裕なさ気な声漏れて、それがめちゃくちゃ色っぽかった。

翔颯はどーしてこうも素敵なんだろか、と。

自分のとまとめて緩々しごく。

あはって、笑っちゃう快感が付け根から熱と共に上昇する。


「めちゃくちゃ奥まで、はいっちゃうんだよー…しってるー?」


自分とウトゥの先端から体液が滲み出てきた。

えへへぇ、と先で混ぜ合わせて竿に擦り付ける。


「何を…今更…っ」


「ここまではいっちゃうんだよー?」


翔颯はお腹を見せつけて、ここ、ここだよって、軽くそこを叩く。

お腹というには少し上の部分だった。

でもはいっちゃうんだもん。

これがさ、って翔颯はぐんぐん大きくなる陰茎を翔颯は弄る。


「う、むぅ…」


「…や、優しく、いれてね?」


すっかり力を取り戻したウトゥを撫でながら、翔颯は首筋を軽く噛んだ。


「…」


「うとぅ?」


反応が鈍いなー?と首筋を吸いながら見上げる。

ちょっと獣じみた光が金の双眸に宿っていた。


「ぜんしょ、しよう」


「俺それ聞き覚えあるぅ」


それでもキャキャっと翔颯は笑う。

楽し気な番が心底愛おしいウトゥは「決して傷付けたりせぬよ」甘く囁き翔颯を押し倒した。


「ウトゥってぇ、えっち、するとき、えっち…」


翔颯は成長してそれを学んだ。

学ぶ度にウトゥは学びの上を教えてくれた。


「それは、翔颯も同じぞ」


覚えて偉いねってウトゥが翔颯にキスをすると、当然と口がカパって開いて舌を吸う。


「おれぇ、うと、が、えっちだから、だもんっ」


「此方も同じぞ」


ちゅうちゅう、吸って絡めてお楽しみ。

翔颯はまるで自分の所為、みたいな口振りにちょっとムとした。


「あー、そー、ゆーこと、ゆぅんだぁー」


教えたの、ウトゥの癖に、ひどい。

だから、右手で右足を、左手で左足を、膝の裏持って見せつける。


「ァあ、ウトゥ…すき、して?」


すごく恥ずかしい。

でもウトゥが。

艶然の笑み浮かべ、た。


「…はぁ…翔颯…後悔、するでないぞ?」


何言っているんだろうか。

あなたの手を取ったあの日から、翔颯が後悔する事なんてただの一度も無い。







「んぁっ!ひぃぃっ!んうううっ!!はげしい、うと、はげしいぃ!」


と、翔颯が非難の嬌声をあげるがナカも顔も喜んでいるから、ウトゥは激しく腰を打ちつける。



「こわれちゃ、こわれひゃうぅううう」


絶え間なくナカで達しているのが締め付けで伝わる。

愛しの粘性。

最奥を強く小突く。

翔颯が背中を仰け反らせる。

まるで胸を見せびらかすようだったから、その両先端を親指で潰して嬲ると翔颯の腰がやらしくくねる。

その動きに絡ませるように動けば翔颯が、


「しゅきぃ、すきぃ!」


たいそうよろこんでくれたから。

ウトゥは今宵も注ぎ込む。

全部だ。

全部を。







「やっぱりウトゥはえっちの時えっちだ」


「翔颯も同じぞ?」


「あーそーゆーことゆーんだぁー」


「これ、もう寝ねば明日も仕事ぞ」


「じゃあ、明日も確認するから」


「あい分かった」


「おやすみウトゥ、また明日」


「おやすみ翔颯、また明日」

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