世界の終わりを夢に見る少年・笠間槇志と、その夢に現れる魔女と瓜二つの少女・天咲空色。
序盤は、魔女を恐れて逃げる主人公と、そんな事情を知らずに距離を詰めてくるヒロインの掛け合いが楽しい、軽快な学園ラブコメとして始まります。
けれど読み進めるほどに、何気ない会話やコメディの裏に隠された大きな謎が少しずつ姿を現し、物語は壮大なファンタジーへと広がっていきます。
本作の魅力は、なんといっても緩急の巧みさです。
夏生や綺理華を中心としたドタバタには何度も笑わされますし、登場人物達の掛け合いも本当に賑やかで楽しいです。
けれどその一方で、主人公と空色のすれ違いや、前世から続く想いの重さには胸を締めつけられます……。
「世界の終わり」という壮大な題材を扱いながら、物語の芯にあるのはとてもシンプルな感情です。
好きだから会いたい。
好きだから信じたい。
好きだから想いを伝えたい。
その当たり前のようで難しい気持ちが、最後にはとても温かく胸に届きました。
ラブコメとして笑えて、ファンタジーとしてワクワクできて、恋愛物語として深く切ない。
そして読み終えた後には、優しい余韻が残る作品です。
少し不思議で、とびきり賑やかで、でも最後にはまっすぐ心を打つ、素敵なボーイ・ミーツ・ガールでした。
愉快な掛け合いに思わずクスッと笑ってしまう、読み心地抜群の物語でした!
主人公・槇志が、世界を壊す夢を見て警戒していた空色に次第に惹かれていく展開は、青春らしい甘酸っぱさと不安定さが入り混じっていてとても魅力的です。
さらに、横恋慕するおバカな友人や、規格外の金髪美少女、メイドや天使たちまで加わって、ドタバタ感がどんどん加速していくのが楽しい!
特にキャラクター同士の愉快な掛け合いはテンポがよく、ページをめくる手が止まりませんでした。
「恋の行方も気になるけど、世界の命運はどうなるの!?」とツッコミたくなるユーモアも絶妙で、先の展開にワクワクします。