第38話 「百姓を害する事なかれ。但し重臣達は朕を誤らせた者達故、殺し尽くしても可なり」 

出典:「明史」



李自成軍の北京侵攻に際し、臣下達に見捨てられ裏山で首を吊って果てた崇偵帝の遺詔より。

崩壊しつつあった明朝を必死に立て直そうとするも適わず、都に攻め込まれた際も臣下達の逃亡によりろくな抵抗すら出来ず、中国史上でもそうは無い(少なくとも統一王朝では屈指)であろう孤独な最期を遂げる羽目となった皇帝。

そのあまりの悲惨さと、最期まで百姓(人民)を気に掛けた皇帝としての矜持。そしてなにより、時には改革の足を引っ張り、最後はさっさと自分を見捨てて逃げ出した臣下達に対する強烈な呪詛の念が、強く印象に残っております。  


 

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