第26話 「趙にはその実質が無い。何故に王号を称せようか」

出典:「史記」



周囲の大諸侯が相次いで王を称しはじめた頃、群臣に同じ事を勧められた趙・武霊王の返事より。

実無き名など有害無益! そんな堂々たる宣言は、異民族にならった騎馬戦術導入(いわゆる「胡服騎射」)を断行し、趙を一躍軍事大国の座に押し上げた彼の、まさに面目躍如たる台詞ではないかと思います。 

なお、便宜上発言者は「武霊王」としておりますが、これは謚号であり、生前の本人は国主の時は「君」、退位後は「主父」とのみ称し、決して王とは呼ばせなかった事は、重ねて明記しておきます。

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