第2話

 みんな久しぶり6年ぶりかな。今まで何してたんだって?勉強だよ‼︎6年前のあの日から平穏に暮らすって決めたんだ。

 なんでかって?怖いからだよ!涙


「タイラー君には王都にある学校に通って貰います。」

「・・・。」

 人は驚きすぎると言葉が出なくなるらしい。いつからとかどうして俺がとか疑問ばかりが浮かんでくる。

「君の両親にはもう話してあるから今から向かおうか。」

「いや...お別れとか今日手ぶらですし。」

「問答無用!」


 先生に担ぎ上げられ部屋へと連行されると、室内の景色が変わる。これ多分先生が使ってる瞬間移動とかそんなのだ。俺を抱えたまま先生は列車に乗ったようだ。


「王都まではまだ時間がかかるから聞きたいことががあるなら今聞いてね。」

「じゃあ何で俺だけ誘拐したんですか。」

「誘拐なんて人聞きが悪いね、水槽が狭そうだったからね大きい方に移してあげようと思ってね。」


 もしかしてこっそり町を出てたのがバレていたんだろうか。毎回見つかる前に帰れっていたからバレてないと思ったのに!


「まあ君の人生だからね好きに生きればいいよ。ただ保証はしないけどね。」

「いっつも意味深なこと言いますけど全然分かんないですよ。」

 俺は先生は無視してゆっくりと変わる景色を見ることにした。チノは今頃どうしているだろうか、両親は今日もいつも通りいってらっしゃいって言ってたんだ。本当は嫌われていたんだろうか、考えても仕方のないことが頭の中を巡る。少し冷たい雨が降った。



 高い橋を登っていると思っていたら気づけば列車が止まっていた、見覚えのある感覚でもすぐに現実に引き戻される。


「さあ行こうか今日ぐらいは贅沢しても誰も怒らないだろうしね。」


 先生に連れられて駅を出るとそこから見えたのは前世を含めると少し小ぶりな建物しかしその背景にはそれより大きい城が立っていた。大きい城って生活しづらく無いか?


「これが君が明日から通うかもしれない学園。よく見ておくといい。」

「・・・今かもしれないって言いました?」「今日泊まるのはこっちだよ〜。」

「無視しないでくださいよ!」

「この国1番の学園だからね。まあ君なら大丈夫だよたぶん。」


 そんなことを早口で言うとまた抱えられそうだったので、黙って言うことを聞くことにした。え、手を繋ぐ?はい。

 宿に向かう間興奮しなかったかと聞かれれば嘘になる、しらない建物色んな人美味しそうな匂いまでしてくる。そんな俺を知ってか知らずか先生はゆっくり歩いてくれてる。


「食事を取っておこうかここはね、鳥のクリーム煮がとても美味しんだ。」

 先生のおすすめを食べて豪華な宿に着くと俺はすぐ眠ってしまった思ったより疲れていたらしい。ちなみにクリーム煮を最後パンに付けて食べたらまじ美味かった。チノにもいつか食べさせてやりやい。


「タイラアアアアアアアアアア!!!」

「うわあああ!」

「よし起きたな。じゃあさっさとこれ着て学園に行くぞ!」

「・・・あのまだ日も出てないんですけど。」

「ああ裏口入学だからな今日合格してそのまま授業に出てもらう。これ制服。」

 ツッコミどころが多すぎる!堂々と不正してることをとか授業の前に試験とか、何で俺のサイズ知ってるんだとかまあ、でも質問しても納得なんか出来ないと知ってるので黙って着替えた。

「あと日の出より先に試験受けないと不合格だし不合格だとここに捨ててくから!」


 俺はこのバカを置いて昨日見た学園へと走り出した。


「ふあああ。眠いたくなんだっ」

「すみません!」

「うおお!誰だお前!」

「今日試験受けるって聞いて来たんですけど。」

 あのバカを置いて急いだおかげで日の出はまだまだ先そうだ、とゆうか明けそうな雰囲気もないどんだけ早く起こしたんだ。やっぱバカ。


「ああお前かあ。じゃこっち来い。」

 強面の男に付いてくと一つの部屋に通された。

「これが答案用紙と回答用紙な出来たら呼べや。」

 それだけ言い部屋を出て行く。いや部屋っていうか独房じゃ無いこれ?いやここは学園で聖職者が未成年を導く場所のはず、ほな独房とちゃうか。


 ここから早く出たいので取り敢えずテストは急いで解いた、幸い問題は教わったことばかりだバカからカバくらいにはしてやろう。


「終わりましたあああああああああ!!」

 すぐに出る為にも大声で叫んでおく。すぐにドアが開いたので叫ぶ必要はなかったかも知れない。

「次は実技試験だこっち来い。」

その後なんだかんだあって試験に受かった俺は、今日からこの学園に通うらしい。太陽はすでに登っていて生徒と思われる人がチラホラといた。


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転生して努力してエッチしたい 田中太郎 @faizu555

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