セピア色とは墨が経年劣化して淡い褐色に変化したときの色。本作ではその色を「時を巻き戻す砂時計」にたとえ、同じ時を繰り返す力として描いています。果たしてその力で、本当に輝いていたあの頃に戻ることができるのか。それとも、繰り返すごとに思い出は少しずつ劣化し、色褪せていってしまうのか。過去と記憶、そして時間の不可逆性。セピア色に染まった記憶の重みを改めて感じさせてくれる一作です。