移住に失敗する人々が多いのはなぜなのだろうか?

私の主観が今回は多分に入っているので、私自身の考えが間違っているのかもしれません。その辺りご了承いただいてお読みください。


移住する人の大半は新しい生活に期待を膨らませているかと思います。また、新生活にこんな風になったらいいなという願望を持っている人が多いのではないでしょうか? もちろん私もその一人に含まれていました。


実際に移住する場合の成功例と失敗例の違いは何なのでしょうか?私自身2025年現在で既に5年ほど経っていますが、そこそこ馴染んでいると思いたいです。移住の失敗したニュース記事をよく見ますが、なぜ移住で失敗するのか気になりました。


私の話を軽くしますが、20代前半から移住したいと思っており旅行好きも相まって色々な地域に移住相談に行きました。移住者としては割と特殊な方なのかもしれませんが、たまたま知り合った人に良ければ家を貸すよと言われて地方自治体がやっている移住あっせんなどを通さずに色々と決定しました。本当に移住して生活できるかわからなかったため、本格移住の前に2年ほど行ったり来たりの2重生活をしていました。その後仕事を辞めて本格移住したのがコロナ騒動直前でした。なので、私自身は移住者支援などの制度を使っておらずそこまで詳しくありません。


よく話として聞くのは引退後に移住するケースですが、50後半~60過ぎでの移住が結構いるみたいですね。私だったらその年齢になったら元気なうちはまだまだ現役で頑張っていると思いますが、本当に無理かなと思ったら利便性のいい地方都市に移った方がいいかなと考えています。理由は判断力や体力が衰えるので、田舎で暮らすのが大変だからです。


移住する地域にもよりますが、自然が豊かで空気が美味しく、夜は星が綺麗で都会の喧騒とは違いのどかかもしれません。たまに見る分には今までと違う生活で、最初は珍しく楽しいので非日常を味わえると思います。しかし、それに慣れてしまうとそれはただの日常でしかなくなってしまいます。

例えば薪風呂や薪ストーブですが、最初は珍しいから楽しいかもしれません。でもボタン一つでお湯を沸かして数十分あれば湯船に入れるような生活から毎日数時間湯を沸かさないといけない不便な生活に耐えられますか?歳を取ると新しいことに順応するのに時間もかかりますし、今までやったことがない作業にどっと疲れてしまいます。スローライフはゆっくりと過ごす生活ではありません。私は時間がかかって不便ですが、その不便さも含めて楽しめる気力がないと定住できないと思います。そう考えると移住は若いうちにするのがいいですね。


しかし、Iターン制度や地域おこし協力隊での定住率が悪い理由はなぜでしょうか?これらの制度を使って来る人は若い人達です。


1.最初はお客様のように扱われ、歓迎されてるように見えるからです。


これは、招く側も悪い部分はあると思いますが、自分が地域を活性化させてやるんだというような傲慢な考えや実現が実際可能か?疑問符が付くようなことをやっている人たちが多いのも問題かなと思います。地方自治体も割とミスマッチな事をやっているため、お互いに不幸な行き違いになるかなと思っています。


2.思ってた生活と違う。


先程も薪風呂や薪ストーブのお話をしましたが、不便なところが珍しいかもしれません。しかし、思ってた以上に時間が取られます。農業一つ初めても簡単ではなく、体力がないと初年度の夏は地獄を見ることになってしまいます。また、遊ぶところもないのでストレス発散するにもなかなか難しくなります。買い物も不便ですし・・・。


3.金銭面


田舎暮らしでそんなにお金がかからないだろうと思っている人が陥りやすい失敗ですね。DIYして家を直すって猛者もいますが、何も持っていない状態からのスタートですと、工具だけで数万円かかりますし、農業を始めるにも規模によって数万円~数百万円かかってしまいます。

生活も車の維持費やプロパンガスの費用、水道代、自治会費が大きく、自分で自給自足しないと食費も上がってしまいます。


近所付き合いや町内のイベントなどの地域活動がなぜ地方だと多いように感じるか疑問に思いませんか?昔からの風習だからとか田舎だからと言ってしまうのは簡単です。こじつけになってしまうかもしれませんが理由を考えてみましょう。


1.都心部だと人口が多いので、ボランティア活動としてそれに携わる人も地方に比べて多い事。


例えばですが、学生ボランティアで公園の掃除や河川敷の清掃などをしている人やそういった活動を呼び掛けて参加している数が多いということが考えられます。町内の活動でもそうですが、一部の熱心な人が色々と雑用を引き受けており他の人の負担を軽減してくれている事が考えられます。偏見かもしれませんが、町内会ってどの地域でも結構高齢な方がやっていませんか?また、それ以外にも役所の管轄が広く手を回してくれているのであまり気にする必要がないぐらいやることがないことですね。


2.下りる予算の違い


道路整備や道路清掃など年に数回市や県に委託された職員さんが草刈りや木々の手入れをしているのを見かけませんか?生活道路でも綺麗にしてくれますよね。

地域にもよりますが、そういった整備を町内で行うのが地方に多いように思えます。1にも通ずる部分ですが、ボランティア活動含めて携わってくれる人数の差が直結するのではないでしょうか?


3.担い手不足と特殊環境


若い人がいないという現実で、50~60代でも若手と言われてしまう地域ですと若い人が来るとついつい頼ってしまうっていうケースですね。

特殊環境っていうのは降雪地帯ですと、除雪作業をしないといけないので2のような予算もなかなか下りず地域で協力して除雪作業を行わないといけないですよね。ノノアは雪深い地域ではないのでイメージになってしまいますが、そこに住んでいる人たちにとっては毎日自分たちで道を管理するのが当たり前になっているのではないでしょうか?


3つほど思いついたので挙げてみましたが、結局マンパワーの不足に行きつくんだろうなっていう感じですね。結局、基本的に近所付き合いしたくない人は人口が多い所に住んでいた方がいい気がしますね。

ただ、都心に住んでる人も普段当たり前になっている部分が誰かが代わりに動いてくれているって考えてほしいですね。


私が生まれ育った地域って今では珍しいかもしれませんが、町内会や子供会がありわりかし消防団も若い人が入団したりしてそれなりに活動していました。地方に行くと私が生まれ育った地域よりそういった活動の比重は多いように思えます。(移住する前に色々と候補地を探していた時に感じた感想です。)

結局はこういった事を最初から軽視しがちで馴染めずまた戻ってしまうのかなと思いました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る