第28話 カンピージョス国際ピアノコンクール・前
今、私はスペインに来ている。
そう…今回のコンクールはカンピージョス国際ピアノコンクール!!
1週間前のりしてスペインにやって来た私は、いま観光を満喫している!先ずはバルセロナだよねって事でサクラダファミリアを観光中であります。
「わあぁ――…でっかいねぇ。1882年に建設開始されて約200年経っても完成してないんだよね。完成したらまた来たいなぁ。」
パシャパシャと私の一眼レフが火を噴くぜ!
「
心配そうな
「失敗する時は失敗するんだから記念旅行はしておきたいよね!!」
えへ♡と笑うと大きな溜息を吐かれてしまった。
そろそろ私の行動を把握しても良いと思うんだけどな。
「今日から本番前日までぐるっとスペイン観光するぞ♡」
帰りの時間に余裕があればポルトガルへ旅行したかった――…残念な事に仕事が詰まっているのでコンクールが終われば休暇は無くなるのだ。
「グエル公園でしょ、サン・パウ・アール・ヌーヴォー遺跡、グラシア地区の探索に見所は沢山あるよ、
名所ばかりで困っちゃうね!
「本当ならカンピージョスで最終調整してるはずだったんだけどねぇ……」
ジト目で私を見る
「良いパフォーマンスをするには、その地を知る事だよ?私は楽しくピアノを弾きたいの!競争はついでなんだよ。」
乗り気じゃなかった国際コンクールに出場するんだからご褒美が欲しいと暗に主張する私に
「はいはい、最高のパフォーマンスをしてくれたら私は文句ないわ。カンピージョスにも名所はあるわよ。建築ならアルハンブラ宮殿、食なら生ハム祭りとかあるみたいよ?」
スペインガイドマップを開いておススメを紹介してくれた。
ガイドブック買う程、
「折角の初海外なんだから楽しもうよ!?」
「んぅ…もうっ!仕方ないわね!お腹が減ったから食事をしましょ!」
ガイドマップを片手に私達は美味しいと評判のレストランを探すのだった。
二日目は着物を着てピカソ美術館に特攻した。
普段着の時より対応が良いなぁ…と思ってしまった。明日も着物を着てブラブラしてみようかな?
ピカソ美術館で作品をゆっくり見て回る。
変な絵だし、下手だなぁ~と思っているが、横にいる
絵画全般を愛してやまない
『おひめちゃま!!かぁーい♡』
袖をクイっと引かれたのでクルっと後ろを振り向くと金髪碧眼の美幼女が立っていた。
『こら!ソフィアっ、手を離しなさい!!』
メっとしかるパパさんらしき男性に
『大丈夫ですよ。』
しゃがんでソフィアちゃんと目を合わせる。
『初めまして、ソフィアちゃん。私は
『はじめまちて、そふぃーよ。おひめちゃまは、どこからきたの?』
プリティーな笑顔にデレっと
『日本という国から来たのよ。』
『にほん?』
コテンと頭を傾けるソフィーちゃんにデレる私。
「
えへへっと引き攣った
万能言語のお蔭とは言えないもんね!!
『娘がすみません。』
パパさんがソフィーちゃんを私から引き剥がそうとするも、彼女は私の裾をグワシィっと力一杯握っていて離す事が出来ない。
『ソフィーちゃんはお姫様になりたいのかな?』
私の言葉に
『うん!おねーたん のような おひめちゃまに なりたい!!』
キラキラと私を見るソフィーちゃんの言葉に萌え萌えしてしまった。
『う~ん、お姫様になるにはパパの言う事をしっかり聞かないとなれないよ?』
私の言葉にシュンとして袖から手を離すソフィーちゃんに私は髪飾りを取って、彼女の髪に着けてあげる。
白のワンピースに生える桜のつまみ細工のバレッタは映えた。
スマホにパシャっとソフィーちゃんを撮って彼女に見せる。
『どうかな?凄くお姫様に近くなったと思わない?』
『そふぃー おねーたんと いっしょ?』
『うん、お揃いだよ。』
『ありあとー おねーたん!』
子供は元気が一番だよね!!
デレデレしている私とは別にパパさんが
って事で私が話の間に入る事にした。
『娘に高価な品を……申し訳ありません。直ぐに返しますので!』
謝罪をするパパさんに
『髪留めはソフィーちゃんとの出逢いの記念に差し上げたので気にしないで下さい。』
気にして無いよーと言えば
『このような高価な物に対しての対価を支払う事は出来ません!!』
断固拒否されてしまった。
『髪留めを高価と言って下さってありがとうございます。此方の品は私が手作りした物になります。気に病まれるようでしたら材料費代わりに食事を御馳走して頂けませんか?』
見てくれは豪華に見えるが材料費は1000円もしない事を告げると凄く驚かれた。
『そふぃー おねーたんの およーふく きたい!!おひめさまになる!』
着物に興味津々なソフィーちゃんの言葉に困った顔をするパパさん。
『あら?ソフィーちゃんは着物を着たいのかな?』
ソフィーちゃんに聞けば、ニパっとした笑みを浮かべて頷いた。あぁ…
『きたい!!』
『こら!ソフィー!我儘を言うのは辞めなさい!!』
ソフィーパパに
『まあまあ、
現地情報くれくれしてみる。
『それは――…』
困った
『じゃあ、ソフィーちゃんの所に着物が届いたら私の名前をハッシュタグに入れてインスタに投稿して貰って良いですか?あと一緒にこの出会いをインスタに投稿させて下さい!』
提案するも困った
ソフィーちゃんがパパさんのズボンを引っ張り泣きそうな
『そふぃー おひめちゃまになれにゃい?』
シュンとしたのが効いたのかソフィーパパは私と連絡先を交換する事になった。
勿論、自宅ではなく事務所宛てだけどね。
ソフィーパパことマティアスさんには大層お礼を言われたけどね。
ソフィーちゃんの元に二部式着物一式を届けたらお礼のインスタ投稿をして貰って、私の知名度がチョコっとだけ海外でバズったのだった。
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