第21話 プラチナコンサート
今日はコンサート当日だ。
初めてのセッションでドキドキしている。心臓が口からまろび出そう!!
「
私専属のメイクさんこと真由美さんの応援に
「はい、頑張ります!」
上っ面は笑顔だが内心ガクブルしているのだ。
単独コンサートは慣れたけど、他人とセッションとか難易度ルナティックだと思うの。
髪の毛をお姫様のようにされているのを見て、私は内心で大きな溜息を吐いた。
姫って感じじゃないんだけどなぁ――…でも事務所からは清楚系で売り出ししているんだよね。天真爛漫・純真無垢とか私とは正反対のイメージなのだ。
「フリフリし過ぎじゃないですか?」
たまき氏はどんな衣装だろう?彼のコンサートを見た時、英国紳士風のスーツだったのを思い出す。
その横にフリフリの姫コスをしている私――…恥ずか死ぬ。
「
ドアから楽屋を覗く
「もう出来ますよ。」
真由美さんが私の代わりに答えた。
「はい、完成です!可愛いお姫様だわぁ♡次のドラマも完璧ね!!」
次の大河ドラマの姫役の事だろう…姫って柄じゃないんだけどなぁ。でも主役なだけあってギャラは良かった。
「あら可愛い。いつもこんな風に仕上げて貰えば良いのに。」
本気で姫コーデを進めてくる
「姫より騎士の方が好みです。」
暗にズボンくれくれする私に
「今日は
私の緊張が解ったのか、
「失敗したら笑って下さいね!」
ええ、盛大に笑っちゃって下さいな。
「失敗したら
あ、そっちは商売する気満々なのね。
登録者数?ん、先週100万人を突破した所だ。受験から日常に使える豆知識を配信しているが、面白いか?と問われれば私としては微妙な気持ちになる。頑張って面白い内容を投稿するようにしてるけど――…
私は楽屋を出てコンサート会場に移動するのだった。
♪――…♪――♪♪―…
美しいピアノの
私は初めて
このチケットを入手するのに神社に行って祈願祈祷して貰ったり、人海戦術とばかりに家族を含む知人・友人にチケットの申し込みをして貰ったわ。
小学生のプロピアニストなんて芸能人の話題作りだと思ってたの。でも友達が彼女のCDを購入して聞かせて貰って世界が開けたわ。
音の一つひとつに情景を乗せて弾かれてるんだもの。私も昔はプロを目指していたわ。だから彼女は天才だと思った。
彼女が毎年受けるピアノコンクールに足蹴に通い、チケットは毎回抽選に応募するぐらいファンなのよ!
音楽じゃない…彼女は音に愛された女の子なのよ!彼女が作曲したアイドルの曲も好きだし、編曲された曲を聞くのも好き!
きっと彼女は音色を奏でる天才なのよ。
「こんにちは、そして初めまして
年にそぐわない大人びた口調の
背伸びをする姿も可愛い!!
「ご紹介に預かった
話題の引き出しが豊富なのか、
「次は私が作曲した曲を
「はい!ではお聞き下さい。『葬送の
その曲はどこか物悲しいイントロで曲に入っていった。
愛した者の死を悼み悲しむ弾き手の心情がよく分かる。悲しみに揺られる音色が徐々に転調し明るい曲調になった。
愛する者の死を乗り越え、前を向く主人公が目に浮かぶようよ。
――…♪♪――♪―♪――…♪
奏でられる音色は私を魅せていった。
愛する人の死を乗り越え、愛を紡ぎ、愛する事と愛される事を知る喜びが私に伝わってくる。
目尻から涙が零れるのも気にせず、
儚く美しいだけの曲じゃなかったのよ。
『葬送の
曲が終わりトークが始まる中で私はハァアと大きな溜息を吐いた。
この感動を誰かと分かち合いたいわ!!DVDが出たら絶対に買わなくちゃ!!先行予約してたっけ?
こうして楽しいコンサートの時間が過ぎ去っていく。
最後の曲が終わり、私は会場の皆と一緒にアンコールをした。
コミカルに演出されていて凄く面白くて笑ってしまったのは言うまでもないと思うの。
コンサートで販売している物販を大人買いし、アルバムCDとコンサートDVDの予約をして帰った。
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