#131 昭和の電車はガタンゴトンと走る
昭和の電車は(長距離は動力源にかかわらず〝汽車〟と言ってましたが)
ガッタンゴットンと走ってたのを 思い出しました
令和の旅で
ここ数年 席で弁当食べる程の旅はすべて 新幹線でした
東海道・北陸・東北といったところです
彼らは 揺れません 通路は真っ直ぐ歩けます
だから 忘れてました
人は贅沢とラクチンにはすぐに慣れてしまうものです
旅先のトイレで蛇口に手を差し出して水の出るのを待って
アホほどじ~~っとしてたり
バスの降り口で現金のみと言われてから あせって財布出すのに
タコ踊り やらかしたり
その度 反省と自戒はするのですが
以前はどうだったかって 忘れているのです
岡山から松山への特急 瀬戸大橋を渡った途端に昭和に戻りました
久々に体感した 体ごと左右に持って行かれる〝ガッタンゴットン〟の
揺れです これで 昭和の旅路を思い出しました
駅で買ったお茶の土瓶? ポリ茶瓶というらしいけど
これの ふたにお茶を注いで飲むのですが 体ごと持って行かれるから
注ぐのも一苦労 飲むのも一苦労して あげく ふたに一杯分しか飲めない
ちなみに ポリ茶瓶の前は 陶器の茶瓶でしたよ
網棚は落下防止の為 文字通りの〝網棚〟で荷物を載せるとその重量で
真ん中が棚の枠より下がるから どんなに揺れても荷物は落ちません
お弁当なんてそりゃあもう しっかり掴んで 口から迎えに行って
その間 ずっと左右に体を揺らされてるゲームみたいなもんです
窓のところに茶瓶を置いていたら トントントンと揺れながら
後ろに動いて行って 窓枠にコツン 後ろ席の人の視界に入っているのを
そ~っと 引き戻します
おちおち 食事もできません それでも今よりお酒飲んでる人(グループ)
多かったですね タフだったんですね
到着前にトイレを済まそうとして 通路を歩くのも一苦労です
あっちによろよろ こっちにふらふら 椅子の背もたれに掴まって
どうにかたどり着いたら わしき!
次第に尾籠な話になりますので 苦手な方はここでお止めください
地震体験カーの中で しゃがんでそのままの位置で立ち上がるゲームを
ご想像ください
実は 世界の新幹線だって 初めはあんまり変わらなかったんですよ
トイレは今より狭く 揺れはまだ大きかったから 出ようとして扉に
したたか頭を打ち付けたり したもんです
もっと昔の昭和 舟の事を〝板子一枚下は地獄〟と言いますが
新幹線より昔の特急のトイレ 便器の下は枕木 だったです
ええ 言ってる私も夢だったような気がしますが ホントです
いわゆる〝ポットンベン所〟方式で 漏斗状の先の穴を覗くと
枕木が飛ぶように移動していくのが見えました
使用後水は流れるから水洗ですが それも…… 消える
だから 当然停車中は使用禁止です
その時の刷り込みで 今でも停車中はトイレに行けません
その頃は 子供でしたから「トイレ行ってくる」というと
母に「しっかり掴まって 落ちたら終わりヨ」と送り出されました
私も 片足でも落ちたらオワリだと思って 緊張してました
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