黒髪元気ヒロインを救ったのはボッチ陰キャでした
夜空 叶ト
黒髪元気ヒロインを救ったのはボッチ陰キャでした。本編
第1話 スタートダッシュ大失敗!!
俺の名前は陰野 一(かげの はじめ)。これから高校生活を送る予定の15歳だ。
今、俺は私立夏風高校の校門をくぐりクラスを確認して教室に向かっているところだ。
県内ではそれなりに有名な私立高校だ。
中学の三年から死ぬ気で勉強して合格したからか校門をくぐるだけでなんだか感慨深い。
ああ。頑張って本当に良かった。
教室には約40人の生徒がみんな椅子に座っていた。みんな緊張しているようだ。
それもそうだろう。
今から憧れの高校生活がついに始まるのだから。
誰しもが一度は夢見た青色の春。
その第一歩が今日から始まるのだから緊張しないわけがない。
ここから俺の青春が始まるんだ!
楽しみだなぁ~
それから10分後
「みんな席につけー」
30代前半と思われる女性の教師が入ってきた。
茶髪の長い髪に黒色の瞳”美人”といわれるような人だ。
「これから一年間君たちの教師を務める田中美紀子だ」
なんというかサバサバした先生だな。
でも、すごい美人。
「これから全員の自己紹介をして貰う。私が適当に指さすから指を差された生徒は名前と趣味を言ってもらう」
待て待て待て!?いきなり過ぎないか?
まだ心の準備ができてない。
それに俺そういうの苦手だからぜひとも後のほうがいいな!?
「そうだな。じゃあ、そこの君から自己紹介をしてもらおうか」
え、おれ? 俺なの?
心の準備もできてないのにいきなりトップバッターなの?
しかも、そんなに適当に決めるの?
普通番号順とかじゃない?
「どうした? 早くしてくれ。この後も予定が詰まってるんだ」
マジか、そんなこと今この場で言うか? ふつう……
「お、俺の名前は陰野 一と、い、いいます。皆さん仲良くしてくれると嬉しいです。趣味は読書です」
笑い声が聞こえる……もう何も聞きたくない
俺の青春は始まることなくこの日終わりを迎えた。
それから俺は突っ伏して寝ていた。
他の人の自己紹介を聞いてる心の余裕なんてものは先ほど失った。
さよなら。俺の青春。ハロー灰色の高校生活
次の日の学校俺の周りは誰もおらず高校生活のスタートダッシュは見事大失敗だった。
これからの高校生活が不安である。
いや、マジで!
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