分身 -antiquities-
福山直木
0.だれかのことば
私たちは分かち合った存在なのだ。
炎が街を飲み込む。
人々の怒号と悲鳴が響き渡る。
この世の終わりのような世界でただ震えることしかできない。
無情にもそこで大切なものを失った。
絶望した。
泣いた。
悲しくて、悔しくて。
泣いて、泣き叫んで、また泣いた。
もうどれくらい泣いたかわからない。
たった一人、荒廃した故郷で。
涙が渇いた頃、執念のように決意する。
「こんな悪夢を二度と繰り返さない」
「こんなこともう起こさせはしない」と。
顔も、名前も知らない。
どこの誰かもわからない。
それでも、私たちは分かち合った。
過去を。運命を――
それはまるで分身のように…………
次の更新予定
2025年12月27日 19:00
2025年12月28日 18:00
2025年12月29日 19:00
…
分身 -antiquities- 福山直木 @naoki_Fukuyama
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。分身 -antiquities-の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます