誘拐犯の男と、虐待を受けてきた少女。最悪の出会いから始まる二人旅は、崩壊した世界の中で変人と危険が入り混じる“めちゃくちゃ”な道行きへと転がっていく。ブラックジョークと軽妙な掛け合いが続く一方で、少女の虚ろな視線や男の不器用さが物語に確かな重さを与える。深刻さとギャグが同居する独特のテンションの中、二人が少しずつ変わっていく過程がクセになる。混沌の世界で育まれる奇妙な成長記として、読み進めるほど味が出る一作。
誘拐犯と虐待少女、しかも舞台は崩壊した異世界。重い設定なのに、二人の掛け合いには妙な癖になる魅力があって、不穏さとブラックな笑いが絶妙に混ざっていました。荒んだ世界の空気の奥に、ちゃんと痛みと人間味が見える作品です。
言葉はないんですけどね。でもなんか好きなんです。世界観というか、地の文といいますかそれが好みでした。今までにあまりない読み応えが得られますよ。
短い会話から浮かび上がる。続きが気になります。