1話 檻を開くは雨の濁流
サイレンが鳴り続けている
この施設を管理するシステムがダウンしてしまったようで、あたしを閉じ込める檻は開かないまま、廊下の光りは非常用の物になり、薄暗い
暗い中、監禁状態にあると言うのは非常に心細い。
気分転換に少し"観て"みようか
少し離れた所にある管理室は騒々しい
「なぜ雨が中に降っている」や「排水できないのか!」
等々怒声が飛び交っている
あり得ない事態に混乱するのも分かるが、
"そんなモノ"利用しているのだからもう少し落ち着きを持って欲しい。
それはそうと、雨が室内に降るなど思い当たるのは彼女ぐらいしかいない、
しばらく前の長期任務で組んだ
青い目と黒の綺麗な髪が印象に残る少女。
暗殺、隠密を仕込まれた私たちの同類
018番:濁雨
もしかしたら迎えに来てくれるのかな?
覚えているはずも無いだろう昔の一言に希望を見るのもあの子のせいだ
「逃げる時はお前も一緒だと良いな」
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