主人公フィーが偶然、王女の暗殺現場を目撃するところから始まる。
黒人であるフィーは元奴隷だったこともあり、命を軽んじる行為を潔しとしなかった。そのため、どうしても見て見ぬふりをできず、王女レオノールの遺体を持ち帰り、その魂を猫に憑依させた。
フィーは猫になったレオノールと共に奔走し犯人を突き止めるが、その首謀者や経緯、そして目的も、王女レオノールにとっては悲劇的且つ衝撃的なものだった。
それからフィーの蘇生術によりレオノールは無事に生き返ることができたが、まだ不安定な要素があり、フィー無しではレオノールの『生』は保てない危い状態が続く……。
理不尽な偏見や差別に屈することなく、ただ師匠の教えに忠実に生きるフィー、自分を暗殺した首謀者をただ憎むのではなく、事実を真っ直ぐに理解し受け入れるレオノール、そんな両者の深く不思議な絆(百合感?ww)。
また、『魔法は不可能を可能にするが、万能ではない』という理論。
彼女達の生き方は魅力的で学べる部分も多く、また独特の魔法概念も興味深いです。
フィーとレオノールの幸せを願いながら、是非ご覧ください!
主人公のフィーリアス・リリーム。
フィーは突然、アルフィリア王立魔法学園に通うよう魔法使いである師匠に言われます。
「欠けているものがある」という理由で。
そこで起こった王女暗殺事件。
フィーは目撃しただけなく、王女を猫に降霊させ、共に犯人を探します。
放っておくことも、無視することも、フィーにはできたはずです。
けれど、それはできませんでした。奴隷として、理不尽に扱われた過去を持つ故に、見逃せなかったんです。
犯人を探しながら、フィーは王女の背景を知り、王女はフィーの過去と現状を知ります。
「他人に期待するな」
一見突き放すような言葉ですが、
「自ら歩み寄れ」
という師匠の言葉。
素敵ですね。私は「他人に期待しなければ落胆もしない」そういう考えの持ち主なので、師匠のような言葉は出ません。
なので、それだけでも素晴らしい人物だと思いました。
そして、その弟子であるフィーも。
彼女が歩み寄った先に何があったのか、何を得たのか。
それを読んで確かめて見ませんか?
新たな概念を発見できるかもしれません。たとえば魔法のこととか。
とても勉強になりました。