二十二話  犬山市に旅行で行ったら、キツネ目のフォロワーさんに出会った

犬山市には天下の名城、国宝犬山城がある。崖の上にある、敵は攻めがたい。

また見晴らしがいい、崖下は木曽川が悠々と流れる。美濃方面丸見え。

戦国の雄は、この城を我がもんとしようと争った。秀吉は要衝を抑えた。


この町名物の、犬山城戦国武将物語の甲冑武者行列を秋にやる。

城下町から犬山城に向けて、約300人超えの仮装が古い町並みに繰り出す。

小牧長久手の合戦を広場で再現する。秀吉と家康の知恵くらべ、秀吉は不覚を。

かたや家康は名をはせる事が出来た。地歩をますます固める契機となった。


固い話はここまで。突然ですが、私、会っちゃたのです、キラキラ女性に。

私のブログのフォロワーさん、一度見たら二度と忘れない、キツネ目のお方。

その方が、なんと秀吉の相方の「淀君」にふんして行列に混じっているでは。

しかし着物姿が良く似合う、きっと趣味は着物なのだろう。しっとりと。

お顔まで、あの淀君の切れ長の目の肖像画に似ている、時代劇に合う顔してる。

あー、私の方を向いてくれないかなと思っていたら、足がよろけて転んだ。

私はラッキーと思い、すぐさま駆け寄り、手をかしてさしあげた……


私     「大丈夫ですか……」

キツネ目さん「ええ、ああどうも、着物は歩きにくいので、どうもありがとう」

私     「あのー、私、東京から来ていまして、犬山は2回目ですが、前も」

キツネ目さん「はっ、前もって、どこかで見かけたんですか?」

私     「去年の端午の節句の時、また犬山観光していて桃太郎まつりで」

      「大勢の桃太郎ちびっ子に混じって、一人だけ背の高い桃太郎がいた」

キツネ目さん「それ私です。実はコスプレマニアです。あの時は、飛び入りしたの」

私     「桃太郎も似合ってた。今の淀君役もそうだけど、時代劇に出れそう」

キツネ目さん「まあ、時代劇だなんて。着物好きなの。ねえ、あなた独身でしょ?」

私     「はい、独身生活をしこしこと過ごして。しこしこに深い意味なし」

キツネ目さん「深い意味大ありでしょ、あたし人の心見抜くの得意、どスケベさん」

私     「バレました。あなたの事、前から知ってる。ブログで一回交流を」

      「あの時は真面目交流。私のブログのフォロワーさんで売れっ子さん」

      「先に誤っておきます、はじめは欲深さんかと思ってたら栄養士さん」

      「あなたのブログいい。そつがない。見抜く目を持ってるとわかる」

      「長話になったです。起業がんばってください。フォローします」

キツネ目さん「わかった、藤原てるてるさんね、おじーさんではなかった。若いわ」

      「ねえ、どスケベさん、あなたの小説つまらないわ、もっとエッチに」

      「あたしのやってる起業塾に、参加してほしいです。特別にまけとく」

私     「ん、エッチ小説の書き方を教えてほしい。では、またブログで」

キツネ目さん「まかせて、アメンバー限定記事を書いたら教えてあげる、きっとね」

私     「過激すぎても知れませんぞ、はい、そのうち、では……」



このキツネ目さんは、私よりもエッチなのかもしれない。本当の本当は女の方が。

うむ、男と女は、山と海であるか。エベレストよりもマリアナ海溝の方が未知。

男とは、深海魚になったつもりで、ポルチ海溝まで潜らねばなるまいて、なっ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る