怪異調査員。それは、人が起こしたとは俄かに信じられぬ不可解な事件の早期終結を使命とする、バチカン直轄の組織に属する者達である。
物語の主人公は、そんな怪異調査員を務める金髪碧眼の美人シスター・ユリア。
舞台は我々にも馴染みのある大都市・東京。
都会の夜闇に紛れて暗躍する世界的犯罪組織「ユグドラシル同盟」が起こす騒動を解決するために、シスター・ユリアは今日も夜を駆ける。
クールで聡明、美人でお酒にも強いという美しき女傑ユリアが時には激しく、時には静かに東京を飛び回る様は、まるで映画を観ているような緊張感と爽快感を覚えるだろう。
そんな彼女の脇を固める仲間達もまた、美貌の吸血鬼やハードボイルドを気取る狼男といった個性的なメンツである。
さらに2章からは心強い仲間も増え、面白さもグンと増していく。
私のお気に入りキャラは、なんといっても主人公のシスター・ユリア。私は女性キャラを好きになることは少ないのだが、強くカッコよく、それでいて人間味に溢れる彼女は(私を含め)読者を惹きつける一種のカリスマ性があるように思う。
「表通り」だけを選べない彼女らの活躍を、どうぞ読んでみてほしい。