第38話 何も信じられない

 何も信じられない。特にネット


私はFacebookをやっている

友達申請と言う機能があるが、友達になると何か良いことがあるのか?

ゆくゆくは個人的なやりとりをする流れなのか


友達申請にまつわるジレンマ、最大の謎を言いたい


当初、薪ストーブの煙突を作ったり、変な虫を見つけたとかを投稿していた

友達申請は皆無


 ある時、リサイクル屋さんのジャンク指輪で330円以下を買い、それをピカピカに磨く趣味が唐突にできた

その写真をFacebookにアップした


 自分で指輪を作ることもした

優秀な寿司屋のように素材を生かすやり方

自分で加工する部分を最小限にしないと粗が見えてしまうのだ

" 磨いてごまかす "

当初はダイヤモンドペーストで磨いていたが、定価500円ぐらいの市販のピカールで磨けば充分と気がついた

 ピカピカだ

ホタルイカの目を干すと、ルビーみたいになったので、指輪のメインの宝石として採用したりもしていた


 それと並行して、変わった形の電球を集める趣味もできた。それもリサイクル屋さんから買っていた


その電球照明を使って、指輪の写真をきれいに撮った


 ここで、私のよくわからない才能が光る

例えば、指輪を撮影しようとすれば、背景やら照明の当て方が無数にあり、いろんなことを試すだろう。えらい苦労だ

でも私は違う

光らせた電球の上に指輪置いて撮るのだ

そうすればおのずと背景・照明の当て方など一択だ

ああすればいい、こうすればいいと無駄な時間を取らない

出来栄えも良い

iPhoneでも、時間が止まった様な写真が撮れた

CMで使われそうだ


そして、それらを、ちょこちょこFacebookに載せていた


そして最近、Facebookにおびただしいまでの友達申請が来るようになった。それも絶世の美女ばかり

当初、私は5人ぐらいの友達しかない人には、可哀想だからと友達申請を受けていた

友達が多い人が私に友達になってくれと申請をすることは、何かおかしいと感じていた

そんなもの何の意味があるのかなぁと思っていた


いや、待てよ

友達申請を受けてしまった人達とて

ポートレート写真もバッチリな満ち足りた女性ばかりだった

それも友達申請も辞さない人だ

そんな人が何故、友達が5人しか居ないんだ

それなのに、私を探してきたのか?

指輪で検索できるのか?

指輪職人から友達申請が来るんだったら、まだわかるが・・・


指輪を真ん中に置いた時の、若い女性との関係は、需要と供給の関係性がまず初めに想像される


私が金を持っていると、勘違いしているのか?

あの宝石は、ルビーじゃない。ホタルイカの目だぞ

ピカピカの指輪だって、330円以下だ

写真が良ければそれでいいと思い、あえて、そのような注意書きは載せていない。その説明必要か?

これでは、私の投稿の方がフェイクみたいだな


教えてくれ、Facebookの向こう側の誰か。絶世の美女の正体は "おっさん" なのか



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