暗黒騎士とは?
暗黒騎士とは?
【解説】
本来、この世界に存在しないはずの『忠義』ではなく『殺戮』に生きるという怪異の騎士。正しい歴史では正式な騎士となり人々の誉れを受ける筈であった女達が、敵の陰謀によって愛する人を奪われ、復讐心のままに力を追い求める怪異となった。
【血濡れの暗黒騎士の苦難】
愛する人の復讐のため、無辜の民を虐げる総ての怪異を憎み殺し続ける騎士でありながらも、誰かのためではなく自分のためだけに悪しき怪異を殺すエゴイスティックな存在であることを自覚しており、おのれの復讐が人々を苦しめていることに懊悩し、レティシアという悪魔に嘲笑われ、醒めない悪夢を見せられる。
通称:孤高なる戦いに臨みし暗黒騎士アインザーム
ランク:バーサーカー
真名:カトレア
種族:ケット・シーとヒトのハーフ→怪異
CV坂本真綾
ビキニアーマーの色:漆黒
【口調】
一人称:私
二人称:あなた
かつての口調はケット・シーの女の子らしい丁寧なものだった。現在の口調は基本的に凛々しく中性的。ポエムのような言い回しをする。
【暗黒騎士のおさらい】
この世界本来の女騎士とは国家に仕え、王女に仕え、民を守護する模範的な女戦士たちに与えられる名誉の称号及びそこから派生した階級である。
それに対して暗黒騎士とは血の復讐に生きる騎士の皮を被った "この世ならざるモノ" 。
世界そのものを敵、己自身を守護するべき民とし、世界に牙を向く騎士など世界樹に存在理由を与えられているはずがない。
【英霊としての概要】
愚痴無知な常人たちから恐れられながらも残酷な世界を生きる暗黒騎士。その正体は唯一無二の理解者であり柔和温順な女性であった主を理不尽な暴力で奪われたケット・シーの血を引く少女、カトレアである。カトレアは泣き虫で不器用ながら人間さんの役に立つのが大好きな美目肦兮な女の子であった。そしてカトレアは、超常的な能力を宿して生まれた特別な存在でもある。己が皆と異なることはカトレア本人が一番に気づいており、己に秘められた超常的な能力を人々の為に使うことを渇望していたものの、結局叶うことはなかった。
なお、カトレアは本来の歴史では、騎士から更に成り上がり、一国を治める麗しき女王として国家を平穏に治めるという運命も背負っていた。
【復讐者として】
『カトレアに愛を教えてくれた主の仇』であり、明鏡止水の心を持つ人たちを虐げる敵に激しい憎悪を抱いており彼らを探し出しては殲滅している。カトレアの主は、世界中の人を歌によって幸せにすることを熱望する女性だった。その迦陵頻伽の歌声は、女神の声と形容されていた。
だが、彼女は、夢を叶えさせてもらえず、命まで奪われた。
故にカトレアは主のような優しい心を持たないのに、夢を達成する者に対しても強烈な憎悪を向ける。主を奪っていたり、優しい心を持つ人たちを虐げる不倶戴天の敵を滅ぼすためなら一切の手段を選ばず、自身のような孤独に悩む人たちのことは積極的に救おうとする反面、孤独を抱えずに生きてきた幸福な人々の日常を壊してしまう非情の選択さえ躊躇しない。
【葛藤】
冷徹な面も目立つカトレアだが、感傷に揺れる女騎士らしい心を失くした訳では無い。たとえこの世ならざる者へ堕ちてしまおうと根幹は心優しい少女なのだ。自分の復讐が無辜の人々を不幸にしてしまうことに深い罪悪感を抱え、復讐心との狭間で常に苦悩している。ふと気がつけば目に涙を浮かべているのはその証拠だ。
【容姿の変異】
かつては女の子らしいデザインの服を好んでおり、可憐な印象だった。然し、怪異となってからは、覚醒した眼を髪で隠し、平時の服装も基本的に黒一色に統一している。また、常に無表情である。
【史実】
カトレアは血濡れの復讐騎の例にもれず、本来の歴史ならば他種族の血を引くために魔法の才能と剣の才能を併せ持った女騎士として、大好きな人間さんたちを守るために宿命の戦いに臨み、人々から誉れを受けるはずであった。
辛いことも多い分、沢山の人の笑顔を間近で見られる幸せな生涯を送るはずであったカトレアだったが、それを快く思わない謎の敵によって……運命を歪められてしまう。
【出生】
カトレアの母親は、勇猛果敢にして清廉潔白、誰よりも国民を愛した偉大なる女騎士である。
カトレアはその母親と瓜二つである。
カトレアは、一部の心無い人間に迫害されたことでやむを得ず人間と対立していたとある他種族と人間の間に生まれたハーフであるが、母親の片方が人間である以上、当然人間として扱われる。
・カトレアは女性同士が交わったことで生まれたのである。
(※ちなみに、幾星霜の時間を生きるカトレアが、この世の者として出生を受けた古代では女尊男卑が現代以上に激しかった。よって、いかなる一族も母親ばかりが重要視され、父親の権限は疎か父親という概念すら希薄であり、父親とは、母親が自分の一族に仕える数多の男性の召使いの中から、娘を身籠るために、忠誠心があり、主人をよく慕い、主人に恋い焦がれ、主人のために命を落とす気概のある美貌の持ち主を選びぬき、とある重要な命令を出すことで、為ることができる名誉階級である。父親となった人物は、召使いの中でこそ、地位が高いものの、妻や娘に仕える立場に変わりはないのだ。
カトレアの生まれた騎士の一族のような高貴な家柄の娘は、父親のことをお父様と呼ぶものの、当の父親は娘に『〇〇様』や『〇〇お嬢様』と敬称をつけ、敬語を使用し、犬馬之労をとると娘に誓わねばならない。)
ケットシー:猫耳族とは似て非なる猫科亜人種の一族。猫耳族とは異なり、瞳の色は緑色に統一されている。猫ではあるが気まぐれな気性ではなくマイペースでもない。誰かのためにはたらくことを好む品行方正な種族。猫耳族とは違い、食いしん坊は少ない。
猫耳族とは対照的に少食なので、ぽっちゃり体型にはなりづらいものの、然し、その一方で何故か巨乳が多い。
胸元には白い斑点がある。
ケットシーの宿す魔法の力の独占を望む騎士団を保有しない軍事国家とケットシーを助けてあげようとする国家に仕える騎士団の間で激しい意見の対立の末に、大戦が勃発した時代、心無い人間達の襲撃を受け、なぶりものにされた哀しき歴史を持つ。猫耳族とは近縁種であるためか、とても魔法が得意な種族であり、人の役に立つことを好む反面、引っ込み思案で自己肯定感はあまりないという特徴が共通しており、両種族の関係はかなり良好だった。
【カトレアについて】
カトレアは、意地悪な主に辛い仕事を言いつけられ、虐められながら、愛を求めて生きてきた。
事実、カトレアには、幼少期の思い出も、家族と絆を結んだ過去もない。
優しかった両親はカトレアがまだ、赤ちゃんであった頃に敵の毒牙にかかっていたからだ。
???(ネタバレ注意):鼻にかかるような声をしたドジで泣き虫で一生懸命で素直で上品な性格をしたケットシー。高名な人間の女騎士と謁見できる程の極めて高貴な一族に生まれたが、決してそれを鼻にかけたりしない。カトレアの出自と何か関係があるようだ。 カトレアも怪異となる前は彼女と同様、とても可愛らしい声で話していた。
なお、人類が世界の秘密を記憶から抹消して以降のケットシーについては、『幻想用語辞典』という書物に記載がある。
ケットシー
カット・シー、ケイト・シーともいう。アイルランドやウェールズの伝承に登場する猫妖精。緑色の瞳をした大きな黒猫で、胸元に白い斑点がある。独自の王国を持っているが、人間の世界に潜り込んで猫として生活しているものも多い。猫王の葬列を見たという客人の話を聞いた飼い猫が、「次の王は俺だ」と家を飛び出していく話は各地に残されている。
どうやら、表向きは、猫科亜人種 ではなく、動物の猫の姿をした妖精 として扱われるようだ。
【暗黒騎士の武器】
メイス
暗黒騎士が使用するメイスは、地上を焼き尽くす程の漆黒の炎をまとっており、極めて強力である。
フォールション
強力な打撃武器であるため、積極的に使用される。
フィールド・アーマー。15世紀~16世紀の重装騎兵が着た金属製の鎧。全身を金属で覆うために重く、動きが制限されるが、防御性は高い。
ロング・ソード
強大な闇の力を宿したナイト・ソード。血塗れの復讐騎のメインウェポン。
ツヴァイハンダー。英語のトゥ・ハンド・ソードをドイツ語で綴ると、ツヴァイハンダーとなる。広い意味では2つとも同じものだが、ドイツ特有の両手剣の名称ともされる。
コラ。インドのコラは刀身の先端を重くし、その重みによって打ち切る力を強くしている。そのユニークな形は独特のもので、グルカ族が17~18世紀に用いた。
フォールション(13世紀後半)。片刃の長剣で、刀身の根本よりも先のほうが広くなっている。断ち切ることが目的で、刀身の長さは70~80cmとロング・ソードより短いが、重量はほとんど変わらない。
戦斧
打つだけでなく、切ることもできるのが戦斧です。木を切る道具ですから、そのまま戦闘用に使われたものも多いのではないでしょうか。
クロスアーマー
重さ:1kg以下
有史以前から使われていた、その名の通り布の鎧。綿を入れてキルティングにすることによって、打撃や斬撃を緩和する。もっと優れた鎧が発達したときでも、その鎧の下に着るものとして使われた。特に、鎧を着た人間には打撃武器の効果が高いことが明らかになったとき、それを少しでも緩和するためにキルティングのクッションを利用した。
レザーアーマー
重さ:1~2kg
有史以前から使われている、動物の皮を素材とした鎧。川をワックスなどで煮込んで固くしたハードレザーは、ナイフ程度の武器なら防御できるし、打撃に対しても防御効果がある。
関連用語
孤高 シュトルツェ・アインザームカイト 直訳は「誇りある孤独」
参考文献
『武器屋』
『幻の戦士たち』
『幻想用語辞典』
『アーサー王物語』
『運命の騎士』
『図解中世の生活』
『創作者のためのドイツ語ネーミング辞典』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます