第2話 模擬戦

次の日

「覚醒しろー!」

次の日

「覚醒してくれー!」

次の日

「お願いだからー!」

次の日

「神様ー!」

次の日

「仏様ー!」

次の日

「鬼神様ー!」

当日


クソッ!結局覚醒しなかった。

薄々勘づいてはいたけどこのスキルには何かトリガーとなることがおそらくあるはずだ。

まぁいい今は模擬戦場に行かないと




「やっと来たか」


「佐藤先生一応遅れてないと思うんですけど」


「まぁいい」


俺は良くないんだが


「対戦相手の説明からするぞ、お前の相手は伊勢誠いせまこと、所有スキルは近接戦闘で使える物だけだ、相手はAクラス屈指の天才だ今からでも棄権するか?」


「しません!」


絶対勝つ!


「分かったもう直ぐで始まるが準備はいいか?」


「はい!」


と言っても準備する物なんてないだがな


すると後ろに黒神以外のSクラス全員が来ていた


「大門君、頑張ってね」


前から気になっていたけどこいつ喋り方がまるっきり女だな別にいいけど


「おう!」


「武丸殿某も微力ながら応援させてもらうぞ」


ここまで着物?袴?どっちか分からないけど着てるんだな


「ありがとな」


そして俺の目の前にうざい女がやってきた


「さっさと負けて戻ってきなさいよね」


この野郎!俺が負けると思ってやがるな!


「誰が負けるか!勝って戻ってきてやるからな!」


「そんだけ喧しかったら大丈夫ね」


「いちいちうるせえ!」


「あんたの方がウ・ル・サ・イ」


後ろに佐藤先生が来ていた


「じゃれついてないでもう始まるぞ大門」


「「じゃれついてません!!」」


「もういいからいくぞ」


呆れた佐藤先生に引っ張られながら光坂を煽る


絶対勝ってやるからな!


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模擬戦場の舞台に立つと分かりやすくブーイングの嵐だった


「はぁ真正面からは言えないのにこう言う場所じゃ直ぐ調子に乗ってやがる」


すると対戦相手らしき奴が近づいて来た


「あー本当に可哀想な奴だ」


なに言ってんだこいつ?


「俺の踏み台の引き立て役がこんなにブーイングの嵐とは可哀想すぎて負けてやりたくなる」


こいつ!俺を挑発してやがる


「おい!無視すんなよ、それとも怖くて口も開けられないんでちゅかー」


後で覚えてろよ!ボコボコにされても道連れにしてやるからな!


挑発には乗りたくないからそのまま黙っていたら模擬戦開始の合図が始まる



『では今から伊勢誠対大門武丸の模擬戦を始める、両者準備はいいか?』


「はい!」


「はーい」


舐め腐りやがって!


『レディーファイ!』


開始の合図と共に俺は吹き飛ばされた


「ガハッ!!」


まるで見えなかった!これがAクラスの奴の力か!


「さっさと棄権すればよかったのにな」


そして俺の頭を鷲掴みにして持ち上げた


「偶然ユニークスキルを持ってただけのゴミ以下のカスが、ほらなんか言ったらどうだ」


なんでもお前の言う通りに動くかよ


「し……ね」


伊勢の眉間に皺が寄る


「おい!今何って言いやがった!」


「死ねって、ハァハァ言ったんだよ」


俺を鷲掴みにしていた手の握力がだんだんと強くなっていく


「このままいつになったら悲鳴を上げるか試してやるよ」


そしてだんだんと頭からミシミシと言う音が鳴ってきた


「棄権すればやめてやるよ!」


「ハァハァ誰が!言うか!ペッ」


そう言って唾を伊勢の顔面に吐きつけた


怒ってやがるぜ俺のことを馬鹿にするからだ

死んでも棄権なんかするかよ!


「お前を殺すと怒られるからな、この程度で終わらせてやるよ」


伊勢は振りかぶって壁に向かった俺を投げつけた


結局終わりか、覚えてろよ!いつか俺も!お前をボコボコにできるくらい強くなって!根性から叩き直してやるからな!


そう言って意識が途絶えた


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